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大学入試 基礎講座『古典文法入門篇』 其の二十八
<助詞をいっきに片づけちゃおう!>
「助動詞は大丈夫なんですが、助詞が終わりません…」

って、助詞で悩むだけ、ムダ!
優先順位を見極めて、出るヤツだけ徹底的にやれば、助詞なんかアッという間に終わりますよ。
受験生のみなさん、「文法学者」になるわけじゃないんだから、「文法のための文法」はヤメにしましょう。
悩むなら、一点!副助詞「だに」「すら」「さへ」です。
漢文の句法でもそのまま使えるし、現代文、小論文でも応用が利くロジックです。
さて、はじめましょうか。


格助詞

同格の格助詞「の」しっかり!

配点ショボイけど、よく出ますね。
格助詞「に」「にて」は、「『に』の識別」で悩ましいけど、それは「『に』の識別」で悩みましょう。って、ポイントおさえれば、どってことないですよ。

格助詞=同格「の」おさえておしまい。
↓ ↓ ↓
大学入試 基礎講座 『古文の基礎』 其の六十六
「助詞」 〈同格の格助詞「の」〉


接続助詞
「順接⇔逆接」
「仮定条件⇔確定条件」
コントラストつけて、セットでおさえましょう。
実戦としては、「仮定条件」しっかりとれるようにね。
↓ ↓ ↓
大学入試 基礎講座 『古文の基礎』 其の六十七
「助詞」 〈主な接続助詞〉

設問になる、ならない、関係なく、「逆接」はしっかりとれるように。文脈解釈上、どうしても必要なのです。特にも、「とも」が逆接であること、受験生は見落としがちです。

接続助詞とは関係ないけれど、形容詞、形容詞型活用助動詞「べし」「まじ」、打消「ず」の「仮定条件」は、単独で設問になるし。
また、「仮定条件」はいろいろな重要構文を作っていくので、ぜし、おさえるべし。

仮定条件
↓ ↓ ↓
大学入試 基礎講座 『古文の基礎』 其の六十八
「助詞」 〈「未然形+ば」以外の仮定条件〉



副助詞
ほんとうに、マジで、ウルトラ「出る!」

副助詞「だに」「すら」「さへ」の習得
  =国語全体のヤマ場!
しかも配点高い。
↓ ↓ ↓
大学入試 基礎講座 『古文の基礎』 其の六十九
「助詞」 〈副助詞「だに」「すら」「さへ」 1〉

↓ ↓ ↓
大学入試 基礎講座 『古文の基礎』 其の七十
「助詞」 〈副助詞「だに」「すら」「さへ」 2〉

↓ ↓ ↓
大学入試 基礎講座 『古文の基礎』 其の七十一
「助詞」 〈副助詞「だに」「すら」「さへ」 3〉


【「現代文」への応用】
副詞の虫食い問題ね。学習院とかスキですね。早稲田も出す。
「まして」「さらに」虫食いとかね。
これら、「だに」「すら」「さへ」について、「構文の機能」がわかってないと使えないよ、と言っているのはそのあたりなんです。応用がきかない。

【「小論文」への応用】
たとえば、慶応大学法学部などの論述。
「頭括型(アタマで結論いっちゃうパターン)」
「双括型(アタマとシッポで結論いうパターン)」)
とかで「論証」にメリハリつけるとき、

・導入(課題文の要約)
 ↓
・問題提示(テーマ)
 ↓
・結論(問題点に対する答え)
 ↓
・論証(結論の根拠)
 「第一に~」
 「第二に~」
 「さらに(まして)第三に~」
…イチバンおいしいネタ、決定的根拠をもってきて、強調。

・結論(要約、再説)


とかのパターンで使うと、めちゃめちゃパンチ力があります。国立後期とかで小論文がある人、小論文イッパツ勝負系で、「さらに」「まして」という副詞の使い方、身につけておくとよいですね。

【「漢文」への応用】
ってか、
「古文の類推構文」は、そっくりそのまま「漢文の抑揚構文」だし、
「古文の添加の構文」は、そっくりそのまま「漢文の累加構文」だし、
応用どころか、そのまんま、全く同じ。
表現がちがうだけで、そこに働いている論理(ロジック)は全く同じ。
↓ ↓ ↓
漢文のツボ 其の九
〈 その他の句法 〉



だ・か・ら、副助詞「だに」「すら」「さへ」
「イミ丸暗記して、おしまい」
って、マジで使えない。ムダ!とはいわないけど、
早稲田、上智など、難関私大の古文の虫食い問題で(実際出している)、ムシくわれたらどうするの?むしろ私のほうが聞きたい。
・文脈がわかっている。
・「だに」「すら」「さへ」の意味がわかっている。
・さらにその機能がわかっている。

と、
早稲田大学の問題、「ハードル三つ」って言ってきたじゃない?
「訳せる」というのは、それらの要素の一つでしかないのです。
「単語集丸暗記系」じゃ、ホント、しょ~もないよ。


終助詞
終助詞は希望・願望おさえてオシマイ

反語「ものかは」(~だろうか、いや、~ない)
記述で口語訳、というのもお約束ですが。

詠嘆「かな」とか、どうでもいいじゃない。
文脈見れば、詠嘆しているのはわかるよ。

希望・願望の終助詞は、記述の王様。
ということは、そこそこ配点が高い。
おいしすぎるぜ!!

希望願望の終助詞=頻出!高配点!!

古文の中で、イチバン、記述で出るんじゃない。
特にも、東京大学など、国立二次ね。
でも、「覚えればオシマイ」ってヤツは、ラクチンなんだな。
それすらやらないで、国語で高得点、
つったって、そりゃムリってもんですぜ。
↓ ↓ ↓
大学入試 基礎講座 『古文の基礎』 其の七十二
「助詞」 〈終助詞

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【2010/10/22 16:21】 | 古典文法入門 | トラックバック(0) | コメント(0)
大学入試 基礎講座『古典文法入門篇』 其の二十八
<助動詞 「べし」「まじ」>
助動詞「む」「じ」「べし」「まじ」の相関は、以前に述べたとおり。
↓ ↓ ↓
大学入試 基礎講座 『古文の基礎』 其の六十五
「助動詞」 〈「べし・まじ」〉

これら「べし」「まじ」の注意点は、
品詞分類上は「助動詞」に位置していますが、
扱いは形容詞と同じ感覚だ、ということです。

「べし・まじ」=形容詞と同じあつかい

ひとつ、形容詞の語幹を使った構文ね。
↓ ↓ ↓
大学入試 基礎講座 『古文の基礎』 其の十五
「用言の活用」 〈形容詞・形容動詞の語幹構文


例 佐保山(さほやま)のははそのもみぢちりぬべみよるさへ見よとてらす月影
(佐保山の雑木の紅葉が散ってしまいそうなので、昼だけでなく、夜までも見てくれよ、と照らす月の光だなあ。)
【解説】ク活用形容詞型助動詞「べし」語幹「べ」+接尾語「み」=原因理由をあらわす構文。和歌でのみ用いられる。

とかね。「まじみ」はないですが。

ひとつ、形容詞の仮定条件ね。
↓ ↓ ↓
大学入試 基礎講座 『古文の基礎』 其の六十八「助詞」
 〈「未然形+ば」以外の仮定条件〉>


「恋しくは、~」「べくは、~」「まじくは、~」
で仮定条件「~ならば、」
って、
「五者択一」、仮定条件で選択肢をあらって、「二者択一」、
みたいな小ネタで、マジで、使えますよ。
「時間=点数」
というのは、何度も述べてきたとおり。
「道具」の一つとして、ぜひ、もっておきたいネタなのです。
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【2010/10/18 14:39】 | 古典文法入門 | トラックバック(0) | コメント(0)
大学入試 基礎講座『古典文法入門篇』 其の二十七
<助動詞 断定「なり」>
 伝聞・推定「なり」と断定「なり」の識別は、前回の記事にまかせて、
と。

センター試験でやたら近年出してますが、
「に」の説明、やってみましょうか。
で、細かい解説は前にやっています。
↓ ↓ ↓
大学入試 基礎講座 『古文の基礎』 其の六十三
「助動詞」 〈断定「なり」 1


さらに断定連用形「に」の全パターンも書いていますな?コマケ~!
大学入試 基礎講座 『古文の基礎』 其の六十四
「助動詞」 〈断定「なり」 2


で、
「ざっくり」としたところで解説しましょう。
大学受験生が悩ましいのは、つまるところ、格助詞「に」「にて」と断定連用形「に」のちがいでしょ?接続助詞の「に」なんか、どっちでもいいじゃん、というのはある。
「格助詞」とも「接続助詞」ともとれる「に」を設問にしている、大学のセンセイのほうが「わかってない」だけなのかもね。
だから、受験生が悩むべきではないし、配点だってショボイだろうし。

よいですか。
悩むべきは格助詞、でもカンタン。

【断定「なり」連用形「に」】

・体言に()あり=~である。

・体言にて、=~である。そして、~であって、

【断定の丁寧】
体言に()はべり=~でございます。

【断定の尊敬】
体言に()おはす=~でいらっしゃる。

【断定の疑問】
・体言にや(か)あらむ=~であろうか?


と、
これらにすべて共通するのは、訳したとき「~である」と、断定を表している。
「体言だもん」
「体言だよ~ん」
と、どう言い換えたっていいのですが、「断定」しているでしょ?

格助詞「に」「にて」は、動詞に対する「格」を作っていくから「格助詞」。

【格助詞「に」「にて」】

体言に   ~ 動詞。

体言にて  ~ 動詞。


格助詞「に」「にて」を確認するポイントはかかっていく動詞を確認すること。
「体育館にて全校集会をおこないます。」
「昨日、友達に話した件だけど」

って、現代も同じでしょ?
ピンポンパンポーン
「全校生徒のみなさん、間もなく体育館にて…し~ん」
って、
私たちは必ず
「何やるの?」
って「動詞」を聞くはずです。
つまり、
「格助詞」って、キホン、名詞にくっついて、動詞にかかっていく表現だということです。
断定は「体言だよ~ん」と、そこで完結する表現、下にかかっていく動詞なんかないのです。「体言にて、=体言である。そして~」にしたって、いったん断定して「そして」と下の文に続いていくだけなのです。

配点は低いが、古文解釈上どうでもよいとは思うが、
「あと2点分、問題作らなきゃ」
といった出題者側の事情で、よく調整のために「とってつけたような」文法問題よくでるから、いちおう「『に』の識別」、見ておきましょうか?マジで、眠たくなるけど…。
↓ ↓ ↓
大学入試 基礎講座 『古文の基礎』 其の七十六
「識別」 〈三大識別「なり」「なむ」「に」〉

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【2010/10/13 23:43】 | 古典文法入門 | トラックバック(0) | コメント(0)
大学入試 基礎講座『古典文法入門篇』 其の二十六
<助動詞 推定「めり」「なり」にともなう撥音の便無表記>

「撥音(はつおん)」とは「ん」の音。
シリトリをやって、最後に「ん」がつくと負け、になるのは、「ん」で始まる「単語」がないからです。
ということは、
「ん」とは、もともと正式にあった音ではない。
「なまり」、音が転ずる(音便)のなかで派生したもの。
だから、本来、撥音を表記する文字がなかった。
だから、話している中では「ん」という音はあったのですが、文字がない、だから筆記する際に書かない、書きようがない。
と、「撥音便の無表記」はそんなところから生じたものです。

詳細は語りつくしていますから、以前の記事を参照。
↓ ↓ ↓
大学入試 基礎講座 『古文の基礎』 其の六十二
「助動詞」 〈推定「なり」「めり」 2〉


ポイントは、「ラ変型活用語」をおさえること。
そうすれば「撥音便無表記パターン」はすべて、いえるようになるはずです。
「ラ変動詞」は「あり・をり・はべり・いまそかり」など。
「ラ変型活用語」は無数にありますよ。


【ラ変型活用語】

ラ変動詞

形容詞補助活用

形容動詞補助活用

ラ変型活用の助動詞  完了「たり」

形容詞型活用の助動詞 「べし」「まじ」

形容動詞型活用の助動詞 断定「なり」

特殊型活用の助動詞 「ず」の「ざり」系列


です。
推定「めり・なり」は終止形接続の助動詞ですが、
これらは「ラ変型」だから、「連体形」に接続する。
ココが文法初心者の「つまづきどころ」なのです。

撥音便の無表記パターンをしっかりおさえてしまえば、おもしろいぐらい点数かせげるようになりますよ。

1.単純な文法説明問題。
「べかなり」とか、「ななり」とか。

2.「なり」の識別問題。
断定「なり」か、伝聞・推定「なり」か、ってやつです。
↓ ↓ ↓
大学入試 基礎講座 『古文の基礎』 其の七十四
「識別」 〈三大識別「なり」「なむ」「に」〉


「に」の識別問題とからめて、「同じ語を含むものを選べ」って設問は、ちょっとむずかしいかな。
いずれ、「撥音便+なり」はゼッタイ「伝聞・推定」に決まります。

撥音便+なり=伝聞・推定

ただし、撥音「ん」を書かないから、初心者はカンタンにひっかけられるのです。

3.解釈系の問題。
コレ、マジで使えますよ!
センターしかり、特にも早稲田、上智など、難関大学の古文。
「傍線部の解釈として適当なものを選べ。」
で、
「傍線部」がやたら長い、よって、選択肢もやたら長い。
見るだにウンザリしてきますね。
で、なが~い、傍線部、よく見ると「あなる」とある。

「________________あなる名詞_______________」

長ったらしい選択肢群の中に、「~という名詞」って訳しているのがある!
「撥音便・なり」で、「伝聞・推定」、文脈から「伝聞」、
イッパツ正解!
って、よくやるパターンです。
で、早稲田大学ね。
本文難解、解説注釈ほとんどなし、
「ど~しようもないじゃん!」
でも、長~い注釈が隠されている。
どこに?設問の中に!
つまり、高配点の問題で「使える」、どころか、
本文の読解そのものにかかわってくるから、
このテの設問をクリアしたひとは、文脈全体が見えてくるから「イモヅル式」に点数かせいでいく。
ね?
だから、同じ文法事項でも、文法説明でしか聞きようがない「『に』の識別」とは、そもそもレベルが違うのです。
文法はメリハリ、つまり優先順位を明確にしてやれば、あっという間に終わるよ、バカスカ点数かせげるよ、ということで、★マークをつけて文法解説をしていったのでした。
このあたり、わかってくると「大学受験の古文」なんて、「ゲーム」として楽しめるようになりますゼ!!
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【2010/10/12 14:57】 | 古典文法入門 | トラックバック(0) | コメント(0)
大学入試 基礎講座『古典文法入門篇』 其の二十五
<助動詞「めり」「なり」>
さてさて、いちばんオイシイところに入っていきます。
マジ、「使える文法」なのであります。

「推定の「なり」「めり」説明してみて」
って言って、あっさり説明できる生徒さん、ほぼ、古文がわかっている人です。
助動詞「らむ」しかり、
抽象的、観念的、形而上学的な助動詞です。
コトバで説明しようと思ったら、3,000字ぐらいの小論文になってしまう。
こういう時は、「絵的」に説明、解釈するのがよい。
ということで、今回も「お絵かき」してみました。
文章で推定「なり」「めり」を説明すると、前回やったとおりになります。
↓ ↓ ↓
大学入試 基礎講座 『古文の基礎』 其の六十一
「助動詞」 〈推定「なり」「めり」〉


ね?
わかりづらいでしょ。
では、「絵的」に解説していきましょう。
「めり」視覚推定図解
【推定「めり」】
推定する対象を目で見て、視覚による情報をもとにビビッと推定するのが「めり」です。だから「視覚推定」なんていわれます。
視覚によらず、一般的な推定として使われたりもします。また、「婉曲」(あえて断定をさけて、遠まわしに表現する)みたいなのもありますが、視角による推定のシチュエーション、しっかりおさえてください。キホン、「めり」は「~ようだ」と訳せばOK。
でも、そこで「ラクショー!」というのが「お子ちゃまの大学受験生」です。
「イケてる大学受験生」なら、その背景、「あ、目で見ている!」とシチュエーションをおさえていきます。
推定「なり」「めり」は現代語訳すれば「~ようだ」、だったら、同じ助動詞なのか?
ということなのです。
だから、
「丸暗記系」の受験生は難関大学のヒネリの入った問題にたちうちできないのです。お約束どおり、アッサリひっかけられていきます。「訳」をおさえたってしょうがない!「なり」「めり」は「推定の根拠となっているモノ」をおさえないと使えんですよ!




「なり」聴覚推定図解
【伝聞・推定「なり」】
推定する対象を目で見ていないが、音、声、うわさで「聞く」。聴覚に基づく推定です。だから「聴覚推定」なんていわれたりもします。目では見ていないが、音が聞こえてくる、で、そこはかとなく情趣を感じて…ホロリと和歌が口をついて出る。
まさしく、『千載集』『新古今和歌集』など、「幽玄」の世界なのです。新古今以後、バカスカ和歌で使われまくります。センター古文、早稲田古文、上智古文、和歌出すでしょ?
で、和歌で「なり」、ほぼまちがいなく、その背景、シチュエーションがつっこまれるはずですよ。
平安末、『千載(せんざい)集』を選んだ藤原俊成(しゅんぜい)が打ち立てた「美的観念」の「幽玄(ゆうげん)体」、あらためて定義をおさえておきましょう。

幽玄

 …目にはハッキリ見えないけれど、そこはかとなく漂う情趣。


ね?
『古今』みたいに、「桜がパッ咲きゃ、めでてえな」「桜がパッ散りゃ、悲しいな」で、掛詞でダジャレてナンボ(めちゃめちゃランボーにまとめてますが)!みたいなのは、平安末、つまり和歌の神さま俊成のころにはダサくなってくる。で、俊成の美的理念を受けついで、息子の藤原定家(ていか)が選んだ『新古今和歌集』になってくると、「幽玄体」というのは「美」のスタンダードになっていく。で、能や茶の湯、といった日本の「わびさび」文化の形成に決定的な影響を与えていく。
↓ ↓ ↓
大学入試直前講座 『古文のツボ』 其の八
「和歌ってわかんない 8」 〈文学史


ね、
たかだか助動詞一つでも、その「一語」がしょっている背景には莫大な歴史があるのです。
で、
早稲田、上智など、センターもそうかな。「中世歌論」出すでしょ。とくに早稲田大学ですが。
それなのに、推定「なり」の口語訳「だけ」覚えて、いったいどうしようというのか?
「なり」の識別、できるようになりました!って、難関大学を受験する以上、それは「あたりまえ」なのです。

センター古文、早稲田上智古文=和歌解説問題のポイント

・「らむ」の「現在推量/原因推量」のちがい

・推定「なり」「めり」の推定根拠のちがい

これらをしっかりおさえて!
古文の「高配点ゲット」できるようになりますよ。
「絵」見て「へ~」で終わらせるのではなく、
古文のノートに自分で「お絵かき」しておいてください。
古文の演習で「なり」「めり」や「らむ」がでてきたら、この「絵」をもとにイメージして。
「女は几帳のかげにいて見えないけれど、男は衣ずれの音から、女がまだ寝ないでいることがわかったんだな」
とか、「飛び出す絵本」みたいに文脈が浮かび上がってきます。
シチュエーションが視覚化できるようになればシメたもの、高配点、ゲットできますよ。

例 夕されば野辺の秋風身にしみてうづら鳴くなり深草の里  『千載集』藤原俊成
 (夕方になる野原の秋風が身にしみて感じられる。鶉が鳴いているようだ。草深い里で。)


夕方になって、野原を秋風がサワサワと渡っていく…と、目には見えないけれど「ポーポー」鶉(うずら)が鳴いているようだよ、草が生い茂っている里のどこかで。
この「静寂ななかにただよう美」が、「幽玄」なんですね。
で、「なり」の識別にも決定的にかかわってきますが、
↓ ↓ ↓
大学入試 基礎講座 『古文の基礎』 其の七十四
「識別」 〈三大識別「なり」「なむ」「に」〉


和歌、特にも『新古今』で超出る!

「鳴くなり」の「なり」=推定にキマリ!

「衣(ころも)打つなり」の「なり」=推定にキマリ!

と、これはビシッと決まる!
マジで「使える」文法事項なのです。
「鳴く」「打つ」ともに四段動詞だから、終止形、連体形は同形。
・終止形…伝聞・推定
・連体形…断定

判断できないよ?って、
「鳴く」「衣打つ」って、「音」「声」がしているでしょ?
よって、断定でもなければ、伝聞でもない、まさしく聴覚による推定なのです。

「あ、鳥(とか虫とか)は目では見ていないけれど、声が聞こえるから、どこかにいるんだな~」
「あ、目に見えないけれど、どこかの家で衣を棒でトントンたたいて冬の準備をしているよ」

とか、シチュエーションがみえてくるようになる、というか、ならねばです。
「衣打つ」というのは、和歌で、季節は「秋」の季語になるかな。「砧(きぬた=布をトントンたたく木)」、ゴワゴワの布地を木でトントンたたいて軟らかくして、冬にあったかくすごそう、という状況。寒くなりはじめると、どこの家からも「トントコ、トントコ」聞こえてきたんでしょうな。

「ハッと気がつくと、秋も終り、もう冬なんだな~」

みたいなことを、「音」から感じ取っていくわけです。
そこらへんのとこをつっこんでくるのが、早稲田の古文じゃないですか?
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プロフィール

谷村 長敬(たにむら ちょうけい)

Author:谷村 長敬(たにむら ちょうけい)
1965年生まれ。立教大学大学院修士課程修了。在学中、赤坂憲雄先生に師事。院生による共著に『「注文の多い料理店」考』。お茶の水ゼミナールで国語全般担当。テキスト(現代文・古文)、小テスト(年間3000点分)の作成にたずさわる。2006年、「ワークショップ フットプリンツ」創業。現代文と小論文を並行して演習する講座をはじめる。趣味はスキー。

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