大学入試の国語・小論文
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大学入試直前講座 『小論文のツボ』 其の七
「国立大学後期小論文 立論のポイント②」 〈指示関係の明示〉

前回、接続関係の明示について述べました。もう一つ、文と文とをつなげていく重要な働きをするものに指示語があります。指示語というのは、原則、直前の内容を受けます。早稲田大学の現代文、脱落文挿入でよくネタになるところですね。反対にいえば、直前の内容を受けて文をつなげられるということです。「それ」「これ」「そのように」「このような」と受けることによって、文と文とがすんなりつながっていきます。

 

指示語と接続詞は文と文との接着剤→「論」

 

特にも、二項対立(A対B)や、一方他方(一方ではA、他方ではB)、並列、選択(A、またB)など、二つの項目を受けていく際に、「前者」「後者」の指示語を使うと、とてもひきしまった文章になるし、読むほうも読みやすい、しかも、「前者」「後者」なら、一文が長くなっても「主述の対応」や「修飾/被修飾」の関係を見失うことはありません。使いこなすと、とても便利な「接着剤」になりますよ。
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【2007/02/28 17:31】 | 小論文のツボ | トラックバック(0) | コメント(0)
大学入試直前講座 『小論文のツボ』 其の六
「国立大学後期小論文 立論のポイント①」 〈接続関係の明示〉

「問題点一点→論証→結論一点」というのは先に述べました。「論文は論証で勝負!」というのも述べてきましたね。そこで最初に「立論しっかり!」でしたね。

では「立論」をいかに組み立てるか?

「立論」はあくまで「骨組み」ですから、箇条書きでかまいません。問題点(一点)を明示すること、結論(一点)を明示すること。論述する段階では、その問題点から外れないようにしながら、常に結論を目指して書き進めていきます。そして、その結論をいかにして読者に納得させるか、論証部分に全力を注ぐのです。

その際に注意することは、接続関係を明らかにしておくことです。

 

接続関係の明示


・逆接    (しかし・だが)

・原因理由/結果   (~だから・したがって)

・結果/原因理由   (なぜなら・その背景には)

・並列    (また・~も)

・添加    (そのうえ・さらに)

・話題転換 (ところで)

・単純接続 (そして)

・言い換え (つまり・すなわち)

 

「論」とは「すじみち」であると述べましたね。その「すじみち」を作り出していくのがこれらの「接着剤」なのです。それによって、個々バラバラの意見(部分)を、一つの意見にまとめあげてゆく(全体)、プラモデルを組み立ててゆくのと同じです。
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【2007/02/27 15:58】 | 小論文のツボ | トラックバック(0) | コメント(0)
大学入試 基礎講座 『保護者の心がまえ』 其の二
「大学受験生の育て方」 〈中学受験と大学受験〉

「中学受験のときはあんなに一所懸命やったのに…」

と、よく言われます。「受験」とひとくくりにして語られますが、中学受験と大学受験はまったく別のものです。「親がいってる子はのびない」と書きましたが、小学生の場合は自我形成が未熟ですから、「お母さん」「お父さん」のいわれるままに一所懸命に受験勉強するかもしれません。でも、その基本的な動機付けは「見捨てられ不安」にあるのではないでしょうか。

大学受験生になると自我が発達していますから、中学受験と同じノリで勉強させようとすると、総じてうまくいかないようです。親が言えば言うほど子供はアパシー(無気力)におちいっていくようです。

 

馬を川まで連れて行くことはできるが、水を飲ませることはできない。

 

とは、受験のみならず、あらゆるコーチングにたずさわっている人に求められる箴言ではないでしょうか。自らも自戒としています。

 

やってみせ、言ってきかせて、させてみて、ほめてやらねば人は動かじ(山本五十六)

 

けだし、名言だと思います。思春期の自我はとんでもないエネルギーを秘めています。他者からのコントロールに対する強烈なブレーキにもなりうれば、内発的欲求に対する強烈なアクセルにもなりえます。それぞれの能力にもよるでしょうが、覚悟を決めて取り組めば、大学受験の国語は一年あれば十分間に合うと思います(よその教科は私にはわかりません)。

 

問われているのは常に己自身。

 

「生徒(子供)がなっちょらん」と高所から評言するのはたやすいのですが、ご家庭でみて、学校でみて、塾予備校でみて、その言を発した時に、「コーチ」としては「負け」なのだと、自戒しております。
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【2007/02/26 18:58】 | 保護者の心がまえ | トラックバック(1) | コメント(0)
大学入試直前講座 『小論文のツボ』 其の五
「国立大学後期小論文 やってはいけないシリーズ⑤」 〈ユニークな意見〉

「小論文はユニークな意見を述べなくてはならない」

などと、指導なさる先生もおられるようですが、私に言わせれば、すでにボツです。独自性というのは結果としておのずからあらわれるものであって、前提とされるべきものではありません。そこにも優先順位ははたらいていると思います。

 

小論文は論証で勝負!

 

先にも述べましたが、普通の問題点、ありきたりの結論で全然、かまわないと思います。ただし、より深く論証することです。例えば、「環境問題」がテーマになったとしましょう。他の受験生は、「環境保護」を述べるにちがいない、よし、同じことは書くまい、「環境など壊してしまえ」と結論づけよう、と、すでにドツボにはまっています。採点者の納得が得られるよう、論じきれるわけがない。坂口安吾みたいに、「へそ曲がり」というキャラを確立した人にのみ許される意見ですね。

「環境保護」おおいにけっこう、他の受験生もみな同じ意見を述べてくる、だったら、論証を掘り下げるのです。

 

①動物たちがかわいそうだから。

②他の生物が生存できない環境で人類も生き延びることはできないから。

③テクノロジーの活用を経済成長から環境保護へとシフトし、環境を「資源」としうるならば、自然環境は石油エネルギーに代替する莫大なエネルギーとなりうるから。

 

①は小学生低学年レベルの作文ですね。とてもかわいい。②大学入試の小論文ぽくなってきました。が、国立後期で他の受験生たちから抜け出ることは、おそらく難しいでしょう。③は大学受験生ではなかなか論じることはできないでしょう。もし、化学や生物など、他に自分の得意分野があったなら、その知識をいかして、客観的なデータ等で裏づけしてやれば、とても魅力的な論文になりますね。

それなのに、何かりっぱなこと書かなくちゃ、「愛と勇気と正義と…国民一人一人が…」と、もうわかりますね。

それから、「大学入試の小論文は書き出しで勝負!」と指導なさっている先生もおられますが、それはプロのライターの話だと思いますよ。大学入試の小論文で、最初に大上段に振りかぶるのは…と、もうわかりますね。待っているのは「頭でっかち尻すぼみ」型の論文です。合格したいなら、「しり上がり」のイメージを強く持ちましょう。
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【2007/02/26 15:31】 | 小論文のツボ | トラックバック(0) | コメント(0)
大学入試 基礎講座 『保護者の心がまえ』 其の一

「大学受験生の育て方①」 〈明子姉さん〉

私、心理学、及び教育学のドシロウトであることは最初に明言しておきます。その上で、長年、受験生にかかわってきた経験則からナマイキなことを申し述べさせていただきます。

 

親がいってる子はのびない。

 

これは、声を大にして明言しておかなければなりません。内発的に目的をもって学習にとりくむ大学受験生は伸びます。ところが、「親の目的」を生きさせられている受験生はどうやってものびないのです。親に言われてやっている子はのびません。大学受験は教科、及び範囲も莫大なものになります。小学生の夏休みの宿題ならいざ知らず、内発的目的意識の原動力無くして、とてもたえられる量ではないのです。ここで、受験に関してはあまり子供にガミガミ言っていないという反論も聞こえてきそうです。ところが、人間の無意識というのは、我々人間の意識のはるか深層にあるようです。子供は「自分の目的をもってやっている」、親は「子供の自主性にまかせている」、「つもり」になっている、いわば、一種の共犯関係のような欺瞞が生じていたりするから、事はやっかいです。親が生きてこなかった(生きられなかった)人生を子供で取り返そうとすると、えてして、このような悲喜劇がもたらされるように感じております。父は父で満たされ、母は母で満たされ、つまり(あまり使いたくない用語なのですが)自己実現を果した親は子供をほうっておけるようです。それは決して「放棄」などではなく、子供に対する信頼の現われなのだと思います。自己信頼のある人間は(子供をふくめた)他人を信頼できる、反対、自己不信に根ざした人間は(子供をふくめた)他人を信用できない。これは非情なまでに、親子をはじめとする人間関係に通底するものであるように思われてなりません。

そこで、思いきって、子供をほうっておいてあげてはどうでしょうか。どうも、無責任な言い方になってしまいますが、自主的に受験に取り組もうとしない子が、まして親に言われてやるとはとても思えません。また、親に言われて勉強していった大学と、親に言われないで勉強しないでいった大学と、結果にさして大差はないと思います。長年、受験生を見てきてつくづく思うのは、親に必要なのは、「ほうっておける能力」だということです。

星飛雄馬が一徹のスパルタに耐えられたのは、ひとえに「電柱の影からいつもそっと見守ってくれている明子姉さん」があったからではないでしょうか。いつも見守ってくれている人がいる、それが受験生の(あるいはスポーツ、音楽でも)根源的な自信、ひいては「やる気」に直結しているように思えてなりません。


待つことを知る親の子はのびる。
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【2007/02/26 00:49】 | 保護者の心がまえ | トラックバック(0) | コメント(0)
大学入試直前講座 『小論文のツボ』 其の四
「国立大学後期小論文 やってはいけないシリーズ④」 〈主述の対応〉

先に述べた「冗長な連体修飾句」とも密接にかかわっているのですが、主語と述語をきちんと対応させることがとても大事です。

「現代のグローバリズムは、環境問題が後回しになり、経済成長ばかりが重視されている現代のアメリカが強大な軍事力を背景に世界の警察であるかのように振る舞っている状況は見過ごしてはならない」

なんて具合ですか。「現代のグローバリズムは」に対する述語がフェードアウト、どこにもありません。「書きながら考えている」からこういうことになります。「筆のむくまま、思いついたことを書く」それは論文ではありません。随筆です。

 

最初に立論ありき!

 

課題が与えられる、自分が論じるテーマを決める、そうしたらきちんと立論をする。あとは立論=骨組みにそってペタペタ肉付けしていくだけです。書く段階でリキを入れてはいけません。すべての力は立論に注がれるべきです。立論さえしっかりしていれば、つまり、書いている段階で常にゴール(結論)をめざしていれば、「冗長な連体修飾句」「主述の対応の不一致」といったことは防げます。論文試験、特にも国立後期の小論文は立論で勝負が決まってしまいます。

 

すべての文はゴール(結論)をめざす。

 

「問題点一点→結論一点」その一本の道筋を「論」というのです。全体の見取り図を持たないで書き出すということは、海図もなしに「そのうちどこかにつくさ」といって船出するに等しい暴挙です。待っているのは遭難しかありません。
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【2007/02/25 17:57】 | 小論文のツボ | トラックバック(0) | コメント(0)
大学入試直前講座 『小論文のツボ』 其の三
「国立大学後期小論文 やってはいけないシリーズ③」 〈連体修飾句〉

大学受験生の小論文を読んで何がつらいって、冗長な連体修飾句を読ませられるほどつらいことはありません。

「アメリカ型のグローバリズムが日本の格差社会に深刻な影響を与えているという現実を見過ごしたまま『美しい日本』のような幻想しか語ることができない政治を許している現代の日本社会は、~」

まだ続くんですか、みたいな。トホホ…。全てが「現代の日本社会」を修飾する連体修飾句になっています。

なぜ、このようなことがおきてしまうのか?それは、「考えながら書いている」からです。「あと何を書こうかな…」「そうだ、これ書こう」。「あと何を書こうかな…」「そうだ、あれ書こう」。すると連体修飾句はどんどん長くなっていきます。「字数をうめること」自体が自己目的化していますね。で、主語と述語が対応していなかったりして。読む方はパニックです。連体修飾句を長くしてよいことなど一つもありません。

 

考えながら書いてはいけない。考えてから書く。

 

これが小論文の鉄則です。そして、一文を長くしないこと。上記の悪文なら、

「アメリカ型のグローバリズムが日本の格差社会に深刻な影響を与えている。その現実を見過ごしたまま、政治は『美しい日本』のような幻想しか語ることができないでいる。そのような政治を許している現代の日本社会は、~」

と、一文を長くしないこと。すると「文」はブツ切れになって、「論(すじみち)」がブツブツ切れてしまうので、指示語、接続詞という接着剤でつなげていく工夫が必要なんですね。

 
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【2007/02/24 15:58】 | 小論文のツボ | トラックバック(0) | コメント(0)
大学入試 基礎講座 『受験生の心がまえ』 其の一
「大学受験 基礎の基礎」 〈目的意識〉

さて、新たに大学受験をむかえる人のために、講座をはじめたいと思います。長年、大学受験

生を見てきて言えることは、優先順位の大切さです。

「将来○○になりたい→だから○○大学にいきたい→だから今、コレを勉強しなくちゃ」と、

これが正しい優先順位です。このような勉強はやればやるほどのびます。

 

目的意識をもった勉強は必ずのびる!

 

反対、「いきたい大学がわからない→でも、受験生なんだから勉強しなくちゃ→勉強すれば成績

がのびるだろう→成績がのびたらいきたい大学を決めよう」と、これが間違った優先順位です。こ

のような勉強はいくらやってものびません。「受験生なんだから一日五時間勉強するぞ!」「勉強

すれば成績がのびるだろう」、ここで見過ごされているのは、「大学に合格すること」ではなく「勉強

すること」自体が目的になってしまっていることです。これを「自己目的化」といいます。



自己目的化した勉強はいくらやってものびな

い!


このような勉強はいくらやってもムダです。ところが、本人は勉強した「つもり」になっているのでや

っかいですね。早い時期にそこに気がつけば対処のしようがあるのですが、最後までそれに気が

つかない人がいますね。何事も「最初の動機づけ」が肝心なのです。

パンツをはいてズボンをはいて町を歩いたらフツーの人ですね。反対、ズボンの上からパンツをは

いて町を歩いたらイジョーな人ですね。優先順位とはそれぐらい大事なことなのです。
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【2007/02/23 12:54】 | 受験生の心がまえ | トラックバック(0) | コメント(6)
大学入試直前講座 『小論文のツボ』 其の二
「国立大学後期小論文 やってはいけないシリーズ②」 〈論証〉

問題点は一点、結論も一点、と前回述べました。大学入試の小論文は、その間の論証が勝負です。国立後期の小論文ならなおさらです。

 

問題点(一点)→しっかり論証→結論(一点)

 

それなのに、論じきれるはずもない問題点を置く(二十一世紀の「政治」のあり方はどうあるべきか)、ろくに論証もせずキレイゴトを並べただけの結論でしめる(愛と勇気とをもって国民一人一人が自覚を持って前向きにとりくむべきである)、なんて、ありがちですね。まっ先にボツです。

 

コトバで語るな!論で語れ!

 

と、くれぐれも肝に銘じましょう。どんなにきれいな言葉を並べても人を説得する力はありません。と、何かコムズカシイ言葉を使えばりっぱな論文になるのだと勘違いしている人がいますね。「普遍的客観的妥当性の模索」なんて、どこかの総理大臣じゃあるまいし、読む方はウンザリしていますよ。

勘違いしないで下さい。論文とは、「論(すじみち)」で人を説得する「文」です。「美しい」コトバ、「難しい」コトバを並べること自体が目的になってはいけません。ありきたりの問題点、ありきたりの結論で全然かまいません。ただし、「よい論文」を書きたいなら、より深く論証することです。

よくあるのが、問題点を大上段に振りかぶってしまい、結論がショボッ、「頭でっかち尻すぼみ型」の論文です。

 

頭でっかち尻すぼみ

問題点…二十一世紀の「政治」のあり方はどうあるべきか

 ↓

論証…Aだし、Bだし、Cだし、Dだし。

 ↓

結論…愛と勇気とをもって国民一人一人が自覚を持って前向きにとりくむべきである

 

採点者ではなくても「金返せ!」といいたくなるでしょ?
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【2007/02/22 15:51】 | 小論文のツボ | トラックバック(0) | コメント(0)
大学入試直前講座 『小論文のツボ』 其の一
「国立大学後期小論文 やってはいけないシリーズ①」 〈問題点と結論〉

いよいよ最後の最後、小論文対策をやっていきましょう。国立後期をめざす人はハイレベルの小論文が求められます。で、腕まくりしてリキ入れて、と、そこですでにドツボにはまっていますよ。採点をなさる先生方は、普段から学生のレポートをシコタマ評価してきた方たちばかりです。付け焼刃の奇をてらった意見など、パッと見ればわかります。評価してもらえないどころか、読んでもらえないでしょう。論文とはその人自身が等身大に表れてしまいます。普段どんな問題意識を持っているのか、それについてどう考えているのか、問われているのはその人自身の日常なのです。小手先のテクニックでどうなるものではありません。

と、ネガティブなことばかり述べましたが、ご安心ください。自分では気づかない、その人しか持っていない「よさ」というものは誰にでもあるものです。ただ、自分ではあまりに自明であたりまえなことなので、気づいていないだけかもしれません。自分では気づいていない、その人しかもっていない「よさ」を何とかしてひろいあげてやろう、宝石の原石探しのような作業が国立後期の論文試験なのではないでしょうか。

だから、ユニークな意見、人と違った意見を述べることを前提にしてはいかんのです。等身大のありのままを論じきることがとても大切なんですね。

 

問題点(一点)→結論(一点)

 

「論じきる」とは、上記のように、テーマが一貫していることです。最初から最後まで一本の糸でつながれていることが大事です。1,000字前後であれもこれも書けるはずがありません。よくあるのが、

 

問題点A →結論B

問題点C →結論D

問題点E →結論F

 

といった「一問一答型」です。で、キミは全体として一体何を言いたいのかね、ということになります。と、

 

問題点A→結論B、結論C、結論D

 

「Aって~、Bだし~、Cだし~、Dだし~」日常会話のロジックをそのまま持ってきたりして。まっ先にボツ、ですね。

「よい論文を書きたい」、ならば、「等身大に論じきる」ことを肝に銘じましょう。
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【2007/02/21 11:49】 | 小論文のツボ | トラックバック(0) | コメント(0)
大学入試直前講座 『現代文のツボ』 其の十四
「早稲田大学 評論用語の基礎知識⑦」 〈二項対立の対立項〉

早稲田大学の国語、評論でよく出てくるロジックが「不可分」です。

「西欧/日本」を対立させて(二つの項目が対立するので、このようなロジックを「二項対立」といいます)「西欧すばらしい」、「日本ダメじゃん」、「だから日本はこうしろ!」といった二項対立の比較文化論を早稲田大学は出しません。出すだけムダだからです。百歩ゆずって出るとしたら、二項対立を色分けするキーワードも「内/外」「表/裏」「ホンネ/タテマエ」の二項対立になっているものではないでしょうか?「西欧における内/外」⇔「日本における内/外」と展開すれば、少しは複雑になってきます。でも、出さないでしょうね。

そこで、二項対立に対立してゆく「不可分」のロジックをおさえておきたいものです。二項対立図式への批判として、よく結論に用いられます。

十円玉がありますね。ポーンとほうっててのひらにぺたっ、ハイ、「裏か表か?」誰もがやったことがあるでしょう。これは「表/裏」の単純な二項対立です。でも、十円玉全体をとらえようとした時、「表こそが十円玉だ!」「いや、裏こそが…」とケンカしてもしょうがない、十円玉は「表」と「裏」があってはじめて十円玉として存在しているのです。十円玉を成り立たせる条件として「表と裏は切り分けることができない、密接な関係」にあります。それが「不可分」ということです。

 

不可分 … 密接につながっていて、分けることができないこと。

 

「一般的には二項対立で考えられている。しかし、ほんとうにそうであろうか。~論証~。両者は不可分の関係である」といった展開をみせます。これから国立大学の後期、小論文で勝負をかけようとしている人、けっこう使いやすいロジックですよ。ほとんどの受験生が二項対立で小論文を書いてくるでしょう?そのマスから一歩抜け出ることができますよ。
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【2007/02/20 14:43】 | 現代文のツボ | トラックバック(0) | コメント(0)
大学入試直前講座 『現代文のツボ』 其の十三
「早稲田大学 評論用語の基礎知識⑥」 〈社会学・人類学 等〉

下記の用語について、早稲田大学では注をつけないどころか、虫食い問題になります。「文明/非文明」の対立でいえば、「文明=秩序」「非文明=混沌」。「意識/無意識」の対立でいえば、「意識=秩序」「無意識=混沌」。「キリスト/非キリスト」でいえば、「キリスト=秩序」「非キリスト=混沌」。「西欧/非西欧」でいえば、…と際限なく色分けしてくれます。ただし、何が「秩序」にあたり、「混沌」にあたるかは筆者の定義次第なので、定義をしっかりおさえましょう。

 

混沌・渾沌(こんとん=カオス)

 …天地創造以前の世界の状態。物事が入り混じってわけがわからない状態。



秩序(コスモス)

 …秩序と調和とをかねそなえた宇宙、世界、一つの体系。

体系

 …個々のものを統一した組織。一定の原理で組織した統一的な全体。

ヒエラルキー(階層構造)

 …建築物のように段階的に層をなすもの。ピラミッド型に序列化された社会階層。

例(社長-部長-課長-係長-社員)。

 

ちなみに、「秩序」は「体系」「ヒエラルキー」などと言いかえられる場合もあります。早稲田大学の現代文で、最も好んで虫食いになるところですね。
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【2007/02/19 18:18】 | 現代文のツボ | トラックバック(0) | コメント(0)
大学入試直前講座 『現代文のツボ』 其の十二
「早稲田大学 評論用語の基礎知識⑤」 〈言語論〉

早稲田大学の国語についてみてきましたが、言語論、文化論もよく出されるネタですね。これらの中で「コード」「コンテクスト」といった用語が出てきても、早稲田は注をつけてくれません。ならば、あらかじめ用語としておさえておく必要がありますね。

 

コード(規範=きはん)

 … 情報を表現する記号の体系。情報を伝達する際の変換の規則。特に言語論においては、

言語表現を規定する二つの側面「辞書(ある語の意味を規定する)」「文法(語の並べ方を規定

する)」をさす。言葉をめぐる社会の約束ごと。

コンテクスト(文脈・状況)

 … 文章の前後の脈絡。周囲の状況。特に言語論においては、「コード」と対比的に用いられ

る。「コード」が言語の意味を機械的に規定(いつでもどこでも意味は変わらない)するのに対

して、「コンテクスト」は、言語の担う意味をその時々の状況や文脈で変えていく。

 

見ず知らずの人に「バカ」といったらケンカになります。それは「辞書(コード)」どおりの意

味しか伝わらないからです。反対に、仲のよい友人同士で、「オマエ、バカじゃん」「なんだ、

コノヤロー」とケンカになることはありません。コンテクスト(日常生活の大部分)を共有し

ている二人の間では「俺たち、お互いにバカと呼び合える仲だよな」ということを意味してい

るのです。
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【2007/02/18 15:00】 | 現代文のツボ | トラックバック(0) | コメント(0)
大学入試直前講座 『現代文のツボ』 其の十一
「早稲田大学 評論用語の基礎知識④」 〈対立関係〉

評論読解の基本のキ、対立をふくんだ関係をあらわす語は何らかの形で設問になります。立教大学や同志社大学なら四、五〇字の記述、早稲田大学なら全体の要約問題といったところでしょうか。いずれにしても、「何と何が対立関係なのか」をはっきりさせることがポイントです。

 

矛盾 … つじつまが合わないこと。

逆説(パラドクス) … 一見、真理に反しているようで、実は真理をついたもの。互いに矛盾しながらも一つの現実となっていること。

例「急がば回れ」、「クレタ人は嘘つきだ、とクレタ人が言った」等。

皮肉(アイロニー) … 物事が予想や期待に反した結果になること。

 

「矛盾」と「逆説」が同じようにみえますが、「矛盾」とは、ただあいいれない関係性を言っているだけなのに対し、「逆説」は、あいいれないが一つの現実となっているものをさします。

とにかくよくきかれるのは「逆説(パラドクス)」です。本文中に「逆説」とあったら必ず設問になります。虫食い問題の選択肢の中に「逆説」とあったら、かなり正解くさいですね。
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【2007/02/17 15:00】 | 現代文のツボ | トラックバック(0) | コメント(0)
大学入試直前講座 『現代文のツボ』 其の十
「早稲田大学 評論用語の基礎知識③」 〈空欄補充問題〉

早稲田大学はとにかく虫食い問題(空欄補充問題)を出しますね。早稲田大学に限らず、評論の虫食いでとにかく出されるのが「典型」です。

 

典型 … ある性質・特徴をもっともよく表した型。



類型 … 似かよった型、ありふれた型。

 

「日本においては、言語明瞭意味不明、というのが政治的スローガンの特色をなし、『美しい日本』などという言説にその(  )がうかがえる」といった虫食い問題。数多くのものの中から、たった一つだけ取り上げているのは、「ある性質をもっともよく表した型=典型」だからなんですね。ほんとうによく出ています。決めつけるのはまずい、まずいけれども選択肢の中に「典型」があったら、ほぼ正解くさいですね。

と、問題になる、ならないにかかわらず、「普遍⇔特殊」の対義語はおさえておかなければ、そもそも読解が成り立ちません。逆接(しかし、だが、~が)の前後で二項対立関係、で、どちらか一方を空欄にするなんていうのは、現代文では「典型」的な設問ですね。

「特殊」は「個別」などと言いかえ可能、「普遍」は「一般」などと言いかえ可能、どれできかれても入れられるようにしておきましょう。

 

特殊 … あるものについてだけあてはまる性質。



普遍 … 広くゆきわたること。あらゆる物事に広くあてはまる性質。
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【2007/02/16 17:45】 | 現代文のツボ | トラックバック(0) | コメント(0)
大学入試直前講座 『現代文のツボ』 其の九
「早稲田大学 評論用語の基礎知識②」 〈人類学・民俗学〉

早稲田大学の現代文が好むネタですね。「中心」の対義語は「周縁(境界)」・「内部」の対義語は「外部」、早稲田大学の国語を受験するならおさえておきたい用語です。

空間でも、我々の意識でも、任意の一点を「中心」とすると、中心にまつわる「内部」と、中心から外れた「外部」がくくりだされていきます。そして「内部」と「外部」の間には必ず「境界領域」と呼ばれる部分が発生します。

 

周縁・境界 … 中心に対する外縁部、周辺。(⇔中心)

 

両義性 … 一つのことが二つ(=両)の意味(=義)をもつ性質。

多義 … 一つのことが多くの意味をもつこと。



一義 … 一つのことが一つの意味しかもたないこと。


 どれもこれも、早稲田大学が過去に虫食い問題で出しているものです。

例えば、クラスの中でA君が「自分がクラスのリーダーだ」と宣言します。それにつきしたがう仲間もいる(内部)。A君を中心とする一つの「秩序」が出来上がります。A君と口をきいたこともないよそのクラスの人はその秩序には全くかかわらない(外部)。そうすると、A君と同じクラスでありながら、A君とかかわりたくない人たちは微妙な立場に立たせられますね。A君の創り出した「秩序」に従うのか、従わないのか。「内なる部外者」として「周縁(周辺)」「境界」に身を置いた人たちはA君を中心とする秩序の「内部」でもあり、「外部」でもあるという「両義性」をいやでももってしまいます。そのように「どっちつかず」の両義性をもった人たちが「禁忌(きんき=タブー)」として排除の対象となる、いわゆる「いじめ」の問題はこのような場所で起こっているのかもしれませんね。
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【2007/02/15 17:22】 | 現代文のツボ | トラックバック(0) | コメント(0)
大学入試直前講座 『現代文のツボ』 其の八
「早稲田大学 評論用語の基礎知識①」 〈批判用語〉

最後のツメに、評論用語を確認して本番にのぞんでください。立教大学なら注をつけてくれますが、早稲田大学はいっさいつけませんよ。

評論とは、世間であたりまえとされているものにツッコミを入れ、問題が見過ごされているところに問題を提起していきます。である以上、どうしても批判用語がでてきますよね。

 

批判用語

・自明(じめい) … 説明するまでもなくおのずから明らかなこと。わかりきったこと。

・先験(せんけん)(=アプリオリ) … 経験に先立つ認識、概念。経験しなくてもすでにわかりきっていること。

・形骸(けいがい) … 中身が失われて、形だけになってしまうこと。

・恣意(しい) … 好き勝手にすること。気ままで自分勝手な考え。

・放恣(ほうし) … わがままで好き勝手にすること。

 

「自明」はツッコミを入れるときによくつかわれますが、自分の意見、結論を強調するためにも使われます。「~(論証)。以上のことから、今、我々に求められているのは、共生の原理であることは自明である(結論)」なんていうのもアリです。では、具体的に批判用語の展開例を見てみましょう。

 

批判用語の展開例

・一般的意見 … 「自明とされている」「先験的に正しいと考えられている」

   ↑

   「しかし」〈逆接〉

  

・ツッコミ … 「はたして本当にそうであろうか」

・自分の意見(論証・結論)

 

「自明」「先験的」といった批判用語がくると、その後で逆接していく場合が多いですね。先の展開を読むことができるし、また、早稲田大学レベルになるとこれらの語、あるいはその後の接続関係を空欄補充問題にしたりするので注意が必要です。
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【2007/02/14 17:50】 | 現代文のツボ | トラックバック(1) | コメント(0)
大学入試直前講座 『現代文のツボ』 其の七
「早稲田大学のひっかけパターン⑦」 〈極論〉

早稲田大学の入試もいよいよ山場に入りますね。くれぐれも風邪にご用心!

さて、ひっかけパターンをたどっていますが、今回の「極論」は、お約束のひっかけ方だと思います。

本文では、「人類が近代にいたって生み出した大量生産、大量消費、大量廃棄のシステムが環境問題に重大な影響を与えている」と述べているだけ、設問は「本文の内容としてふさわしいものを選べ」、選択肢が「人類が滅びない限り問題は解決しない」「人類は近代以前の生活にもどるべきだ」「地球は破滅するしかない」等、極端な意見はすべて×。

 

極端な意見(極論)はウソくさい!

 

「じゃあ、あなたはワタシに死ね!っていうのね」「なにもそんなこと言ってないじゃないか…」なんて痴話ゲンカによくありそうな…。そこにはロジックもヘッタクレもありません。

早稲田大学本番、設問の指示をよ~く絞り込むように。「急がば回れ」で、その方がよっぽど早いし正確です。はやる気持ちはよくわかるのですが、設問の指示を絞り込まないまま本文にかじりついたら、あっという間にタイムアウトです。まず、設問を自分の言葉で言い換えてみる、何が求められているのか問題「点」をしぼりこむ。早稲田大学はあわてんぼうがパクッと食いつきたくなるような選択肢を準備して待っていますからね。
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【2007/02/13 15:05】 | 現代文のツボ | トラックバック(0) | コメント(0)
大学入試直前講座 『現代文のツボ』 其の六
「早稲田大学のひっかけパターン⑥」 〈限定的表現〉

前回、評論とは普遍(広くあてはまる)妥当性をさぐる作業であると述べました。である以上、いたずらに限定することをきらいます。選択肢中に「~のみ」「~だけ」「~ばかり」といった限定的な表現があったら疑ってかかるべきです。

 

限定的表現はウソくさい!


   ・「~のみ」「~だけ」「~ばかり」

 

厳密にたどってみましょう。本文は「AはBである」といっているだけ、設問は「本文の内容として正しいものを選びなさい」、選択肢が「AのみがBである」とあったら×というもの。一見、どっちだっていいだろうと思われるかもしれませんが、本文は「A以外についてはBであるかどうかはわからない」ということを意味しますが、選択肢は「A以外はすべてBではない」ということを意味してしまいます。前者と後者とでは「B」であるものの範囲がちがってしまうのです。

ただし、社会科学、自然科学系の論文では、定義の曖昧さをきらうため、本文中でビスッと限定して定義してくる場合もあるので、一概には言えません。

「自由とは社会的契約を遵守(じゅんしゅ=しっかり守る)する者のみに許された普遍的特権である」

なんてのは、アリですし、また、いかにも早稲田大学が好みそうな硬質なネタですね。であるならば、逆に言い換えを求める選択肢で

「社会的契約に抵触(ていしょく=違反する)しなければ、自由は認められる」

というユルイ△選択肢があったりして…。前者は「自由は積極的に獲得する」ものであるのに対し、後者は「自由は消極的に与えられる」ものであることを意味してしまいます。設問の指示が、「本文の内容としてもっともふさわしいものを選びなさい」、他に「ふさわしい」選択肢があるから、△だけれど×、なんて具合でしょうか?どうです?いかにも早稲田大学(法学部とか)がやりそうでしょ。

いずれ、本文、設問、選択肢の中に限定的表現があったならば、要注意!早稲田大学の現代文はあやまたずそこをうがってきます。自分なりに限定マークを決めておいて、逐一、チェックしておくというのもテですね。
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【2007/02/12 16:09】 | 現代文のツボ | トラックバック(0) | コメント(0)
大学入試直前講座 『現代文のツボ』 其の五
「早稲田大学のひっかけパターン⑤」 〈絶対的表現〉

評論とは、一般的な妥当(だとう=あてはまる)性をさぐる作業です。よって絶対的表現をきらいます。「ボクがこうだっていったら、ゼッタイこうなんだ~い」といったら、ただのダダッコですね。選択肢に「いつでも」「どこでも」「誰でも」といった表現があったら×の臭いがプンスカただよっていますよ。

 

絶対的選択肢はウソくさい!


   ・「絶対に~」「必ず~」

   ・「いつでも~」「どこでも~」「誰でも~」

 

いかにも新興宗教の勧誘みたいな…。本文では「AはBである」といっているだけなのに、選択肢が「Aはいつでも絶対にBである」とあったら×、というもの。

厳密にみてみましょう。前者は「AはCである」「AはDである」可能性もふくみながら、とりあえず「AはBである」と定義しているのに対し、後者は「C」であったり「D」であったりする可能性をいっさい排除してしまいます。「AがC、Dであること」はゼッタイありえない、まさに「あゆ的限定」を意味してしまいます。

ただし、本文自体がかなり強い主張をふくんだ文章だったらありえますので、そこは注意が必要です。
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【2007/02/11 13:33】 | 現代文のツボ | トラックバック(0) | コメント(0)
大学入試直前講座 『現代文のツボ』 其の四
「早稲田大学のひっかけパターン④」 〈分析論/当為論〉

早稲田大学を受験しようとしているキミ、国語に勝負をかけようと思っているアナタ、言語論における「コード」「コンテクスト」、人類学における「カオス」「コスモス」等、注釈なしでも読めますか?早稲田大学はこれらにいっさい注をつけてくれません。しかも、本文全体のキーワードになっている可能性、大ですよ。わからない人は急いで「評論重要単語」みたいなものをひととおりたどっておいてください。『国語便覧』の後ろの方にもくっついています。このシリーズでも後日、まとめましょう。

さて、「ひっかけ選択肢」を消すネタをたどっていますが、これは本当に使えるネタだと思いますよ。早稲田大学がよくやるひっかけです。まず、「当為(とうい)」をしっかりおさえてください。「当」は漢文再読文字、「まさに~べし」、「為」は「なす」、「当為」とは「まさになすべし」と読みます。「当然~するべきだ」という意味になります。早稲田大学は、ただの「分析論」を「当為論」にすりかえてひっかけたりします。

 

・分析論

 …対象を分析し、ただ事実を述べているだけ。


・当為論

 …「~べきだ」「~ねばならない」「~する必要がる」といった主張。

 

「地球温暖化の背後には二酸化炭素排出量の増加があると考えられており、先進諸国では現在、二酸化炭素排出量の規制が議論されている」といった本文に対し、設問が「本文の内容として正しいものを選びなさい」、選択肢が「二酸化炭素を削減しなければならない」とあったら×、というもの。

ただし、早稲田大学、特に法学部などは、本文の意見を敷衍(ふえん=押しひろげる)させる、筆者の意見の延長上に出てくる意見を選ばせる場合もあるので、よくよく設問の指示には注意しましょう。早稲田は一筋縄ではいかんから難しいし、挑戦のしがいもあるというものです。

いずれ、本文、設問、選択肢に「当為」的なものがあったらよくよく注意が必要です。自分で「当為マーク」を作っておいて、チェックしておくというのもテですね。
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【2007/02/10 14:48】 | 現代文のツボ | トラックバック(0) | コメント(0)
大学入試直前講座 『現代文のツボ』 其の三
「早稲田大学のひっかけパターン③」 〈部分/全体〉

総じて、早稲田大学の設問の指示はウルサイので、設問で何が求められているのか、「点」にまで絞り込むようにしてください。一般的な国語の問題よりも、もう一ひねりしている場合が多々あります。

例えば、古文の問題で、「『木を植□て』の空欄には歴史的仮名遣いでどのような文字が入るか、その行をひらがなで書きなさい」といった問題が、確か政経で出たことがあります。正解は「わ」でしたが、受験生はみんな「ゑ」と書いてきました。上記の傍線部だけ見て解答してしまったんですね。あな、おそろしや。

で、現代文の選択肢を洗うネタとして、「部分/全体」の関係は持っておくとよいでしょう。

「世界中で温暖化が問題になる中、日本では特に都心部のヒートアイランド現象が問題になっており…」といった本文に対して、本文を説明する選択肢が「世界中で今ヒートアイランド現象が問題になっている」となっていたら×ですね。

 

全体…A   部分…B

・「部分」においては「A」も「B」もあてはまるが、「全体」においては「B」が全てあてはまるわけではない。

 

さあ、具体的に早稲田大学の問題を見ていきましょうか。本文は長くなるので省略。

 

本文  「Aである。これをさらにつきつめると、Bということになる」

設問  「この段落の見出しとして、もっともふさわしいのはどれか」

選択肢 「A」「B」…

 

これが「全体/部分」の関係になっているのがわかりますか?「全体A」を極論したものが「部分B」です。「部分B」は、AもBもあてはまりますが、「全体A」については、Bは全てあてはまるわけではありません。よって、見出しとしてふさわしいのは選択肢「A」となります。社会科学部の問題でした。このような「部分/全体」の「すりかえ」は、上智大学の最後の○×問題でもよくやります。
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【2007/02/09 09:58】 | 現代文のツボ | トラックバック(0) | コメント(0)
大学入試直前講座 『現代文のツボ』 其の二
「早稲田大学のひっかけパターン②」 〈因果関係〉

満点をめざすな!と前回のべました。とはいえ、1点でも多く点数を稼ぎたいのが人情というもの、それは重々わかっているのですが、あれもこれも手に入らないのが現実です。ホラ、「千円札のつかみ取り」のようなものをイメージすればよいのではないでしょうか。ワシッとたくさんの金を手に入れようとすると手が抜けない、結局何も手に入らなかったりして。そこそこの金をつかんだ人はすんなり手が抜けて確実に金をゲットできます。

大学受験生、特にも国語の受験生は、満点をめざすのではなく、ボーダーラインをめざすべきです。赤本などにだいたい目安が書いてあります。ボーダー65%なら、35%は捨ててもよいことになります。さらにいうなら、35%を捨てないと合格点はとれないという言い方もできます。それでも時間が余った、だったら70%、さらに75%をめざせばよいのです。優先順位第一位は「ボーダー突破」です。そのためにはどうしても問題を捨てていく感覚が必要です。

 

「肉を切らせて骨を切る」

 

お侍の果し合いみたいですが、捨てるべきは捨て、取るべきは取る、その「やり・とり」の感覚が大切です。まずいのは、捨てるべきを捨てられず、取るべきところで取れないこと、おおしくじりですね。そのためにも過去問をしっかりやっておく必要があるのです。自分の「やり・とり」のリズムを作って本番にのぞんでください。

で、早稲田大学の現代文について述べていきましょう。ポイントは現代文五者択一の選択肢問題を二者択一まで絞り込むことです(まれに、六者択二もありますが)。二者択一まで絞り込むと、それまでボンヤリしていた選択肢の違いがクッキリ浮かび上がってきます。正確にいうなら「差異」がはっきりします。五者択一の段階では、「逃げたか、逃げなかったか」という問題点でしか選択肢を洗えなかったのに、二者択一まで絞り込んでくると、「五十歩逃げたか、百歩逃げたか」という問題点が浮かび上がってきます。「二」という数字は比較対照が楽チンになる(優勝決定戦一回ですむでしょ?)、それが「三」だと比較がはるかに難しくなります(相撲なら総当たり戦になって、なかなか優勝が決まらない)。とにかく、二者択一まで絞り込む、それでもわからない?…だったら、適当に選んで「先へ!」でしたね。時間があったら後でツメればよいのです。「先へ」「全体へ」を常に優先させましょう。

で、二者択一まできた、そこから正解までツメるために、「ひっかけパターン」を見ていきましょう。

 

「因果関係(原因と結果の関係)」に注意!

 


 原因理由

  ↓

 「~ので」「~から」「~よって」「~ために」「だから」「したがって」

  ↓

 結果



 結果

  ↓

 「なぜなら」「その背景には」

  ↓

 原因理由

 

のような「因果関係」にはくれぐれも注意しましょう。

 

・設問の指示が傍線部の「いいかえ」を求めているのに、選択肢が傍線部の「原因理由」を説明している、あるいはその逆、設問の指示が傍線部の「原因理由」を求めているのに、選択肢が単純な「いいかえ」をしている。

 

特に本文をそのまま抜き出されると受験生はパクッと食いついてしまいます。早稲田大学を受験する人は、くれぐれも設問の指示をしっかり絞り込んでください。

 

・正誤問題、説明問題などの選択肢において、デタラメな「因果関係」に置く。本文では「Aである。Bである」と述べているだけなのに、選択肢でかってに「AだからBである」と因果関係にしている。

 

特に「A」「B」が本文そのままだったりすると、受験生はまんまとひっかかります。

 

以上、本文・設問・選択肢に「因果関係」があったらくれぐれも注意が必要です。自分なりに「因果マーク」を作っておいて、いちいちチェックしておくのもテですね。
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【2007/02/08 18:37】 | 現代文のツボ | トラックバック(0) | コメント(0)
大学入試直前講座 『現代文のツボ』 其の一
「早稲田大学のひっかけパターン①」 〈時間配分〉

 いよいよ直前、現代文の最後のツメとして、難解だけれど良問ぞろい、早稲田大学の現代文について述べていきます。

ショボ系の現代文は、選択肢の○と×とがはっきりしています。それに対して早稲田大学の現代文は総じて×の選択肢の作り方が丁寧ですね。特にもひっかけの選択肢が「いかにも」というものを作ってきます。だからついつい時間を取られてしまいます。今回は、そのひっかけパターンをたどっていきます。

まず、最初に確認しておきたいのは「国語で満点をめざさない」ということです。センター試験ならともかく、早稲田の国語で満点などありえません。おそらく、作題しているご本人でさえ、規定の時間内で満点を取ることは不可能でしょう。それなのに、まるで満点を取るような解き方をしている人がいます。「一つ、じっくり…二つ、じっくり…」、こんな解き方をしていたらいくら時間があっても足りません。結果、タイムアウト、古文をまるまる落とした、なんてことになります。英語でみて、読解問題というのは、読まないことには始まりません。残り時間あと3分、日本史や世界史ならまだ稼げる点数があるかもしれません。でも国語はほとんど稼ぐ点はありません。漢字の問題、「に」の識別といった文法問題ぐらいでしょうか。古文でみて現代文でみて、しっかり点数にしようと思ったら最低でも15分、できれば20分はほしいところです。具体的戦略としては、もちろんケースバイケースですが、「古文は時間かけずに点数稼ぐ、現代文にしっかり時間をそそぐ」というのがベストです。

立教大学の問題などは、最初の解説、最後の注が詳しくついています。ところが、早稲田大学の問題は現代文も古文もほとんど解説、注なし、だから読まないことには全く文脈がわかりません。とにかく読解、設問をクリアしていけば本文の文脈が見えてくる、といった作りになっていることが多いですね。まずは本文をしっかり読解する。ただし、本文が難解だからといって、本文にかじりついてはいけません。本文が難解なときほど設問の選択肢が楽チンだったりするからです(この傾向は上智大学に顕著です)。

早稲田大学の国語受験のツボは「部分にこだわるな、常に全体を見渡せ」です。

 

部分→全体


   本文がわからない。

     ↓

   設問へ。設問がわからない。

     ↓

   先の問へ。

     ↓

   最終問へ。

 

早稲田大学の国語の問題はけっこうイモヅル式になっていますから、「問五を解くと問三が見える」「最終問を解くと文脈が一気に見える」といったことがよくあります。早稲田大学は時に、奇跡の合格!といった現象がおこりますが、おそらくその人はこのイモヅルを引っ張り出した人ではないでしょうか。特にも、最終問題が本文全体の要約問題で、×をつける問題だったら、しかもその×肢がハッキリしていたら、残りの選択肢は全て本文の解説をしていることになります。本文読んでもわからない、設問解いてもわからない、最終問解いたら一気に見えた、などということも起こりえます。このようなケースで問一、二あたりでイジイジつっかかっていたらもうアウトでしょ?「部分にしがみつかない、常に全体へ」はさらに教科を越えていきます。

現代文(古文)で点差が開かない。→古文(現代文)で点差をひろげる。国語で点差が開かない。→他教科で点差をひろげる。

もう一度確認しておきましょう。国語で満点などいらない、他の受験生と一点でも多く点差をひろげればいいのです。その結果が合格ということなのです。
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【2007/02/07 15:25】 | 現代文のツボ | トラックバック(1) | コメント(0)
『大学受験生 体調管理のツボ』 其の二
何をいまさら…とはいうものの、風邪の予防には、手洗いとウガイの励行が肝心です。「ナントカは風邪をひかぬ」とよくいいますが、毎年、受験生を送り出す身である自分が風邪をひいて生徒にうつすわけにはいかないのです。授業の休憩時間のたびに流しで顔を洗って手を洗って、ウガイして…、「ラッコみたい」と生徒に笑われたものです。笑われようが、こちらは「死んでも」風邪はひけないのです。

 

・手洗いとうがいの励行。

 

シンプルですが、これに勝る風邪の予防法はありません。できれば顔も洗うといいですね。メイクが落ちてどこの誰だかわからなくなる人がたまにいたりしますが、そのような人は手だけでもしっかり石けんで洗いましょう。さらにできれば、うがい薬を常に持ち歩くとよいでしょう。と、夜、寝る時に首の周りにタオルを巻いて寝るといいですよ。ウィルスは夜、のどで繁殖しますから、のどの粘膜をサラサラにしておきましょう。

あと、試験会場におもむく時には必ずマスクを持っていくといいですね。風邪をひいている人は当然のこと、そばでゲホゲホいう風邪っぴきがいたらすぐにマスクしましょう。

空気が乾燥する時はのど飴をなめるように。寒気がする時は、薬局、スーパーで売っているので、生姜湯を飲むとよいでしょう。

昨日、亀戸天神にいき、みなさんの合格を祈願して絵馬をかけてきました。と、受験生らしき男子数名、人様の祈願した絵馬をチェックしてまわっている。「コイツ○○大学に受かりますようにって、ばっかじゃねーの」と…。覚えず一句。

キミたちのオデコに「バカ」と書いてある

受験生なら今、他にやることがあるはずなのだが…。
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【2007/02/06 16:45】 | 体調管理のツボ | トラックバック(0) | コメント(0)
『大学受験生 体調管理のツボ』 其の一

今年は暖冬、とはいえ、試験が終わるまで気を抜いてはいけません。試験会場で100パーセント実力を発揮するために、体調管理にはくれぐれも注意してください。ご父兄の助けも借りつつ、以下の点に留意してください。

 

①食事は消化のよいもので、腹八分目。

②身体を温める(身体を冷やさない)。

③しっかり睡眠。

 

①「試験に勝つ!」かなんかいって「豚カツ」(それもメガ級)を食べるのはやめましょう。肉類、アゲモノは胃腸に負担をかけます。睡眠が浅くなるし、試験当日の朝にたらふく食べたら、血は胃腸にまわって脳ミソにいきません。読解系の科目はその場でどれだけ集中できるかが勝負ですから、自殺行為になってしまいます。現代の日本人がカロリー摂取の心配をする必要はないのだから、とにかく消化に留意すること。「とる」ことより「出す」方に気を配るべきです。生野菜より煮野菜、豆腐、納豆、肉より魚、具沢山の味噌汁、と、つまりは伝統的日本食を腹八分目、というのがよろしいのではないでしょうか。肉食動物、草食動物、ともに「飢え」た時に嗅覚も身体の動きも鋭くなります。満腹したライオンは狩をやめてしまいます。試験当日も腹八分目、小腹がすいたら「キットカット」で「勝つ!」ようにしてはいかがでしょう。

 

②寒風吹きすさぶ中、生足で通学する受験生。すでに自殺行為です。一度風邪を引いたらなかなか治らない、で、試験会場で人に風邪をうつして帰ってくる。これは自殺行為どころかテロ行為です。風邪をひいたらグズグズ机にかじりついていないで、とっとと寝ましょう。風邪予防の秘密兵器は「ハラマキ」です。自分は八幡平の山の中でスキーをしてきましたが、経験上、一番暖かいのは「ハラマキ」であると確信しました。お腹、腰のあたりを暖めると免疫力も高まるらしい(もちろん医学のドシロウトの意見ですよ)。ぬるめのお湯にゆっくりつかって、お腹、腰を暖める。風呂から上がったら湯冷めしないように軽いストレッチ、お腹まわり中心に伸ばす(前、後、体側)、ひねる(ねじる)、タオルや棒を使ってやってもよいでしょう。お腹周りをのばすというのは、つまり、腸のマッサージをするということです。消化をうながし、免疫力もアップ、一石二鳥です。

 

③もう本番に突入している人もいるでしょう。生活リズムは試験当日に合わせてください。大切なのは「集中力」であって、机にかじりついている時間ではありません。ボーとしたまま漫然と夜更かしするぐらいなら、とっとと寝て朝にやるようにしましょう。しっかり朝方を作っておく、これが優先順位第一位と肝に銘じましょう。英文解釈、現代文、古文、読解系はその場で集中してナンボです。

 

以上、みんなの今までの頑張りが100%発揮されますように。今日、私は亀戸天神におまいりしてきます。
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【2007/02/05 12:23】 | 体調管理のツボ | トラックバック(2) | コメント(0)
大学入試直前講座 『古文のツボ』 其の十三
「物語話型」 〈出家譚(しゅっけたん) 3〉

事件→厭世(えんせい)→功徳→出家→極楽往生

といった文脈をみてきました。「出家」を決意してスパッと出家してしまう場合もよくあります。ところが、そこにはもう一つドラマがあります。「歌物語」など、これら一連の文脈で頻出するのが「絆(ほだし)」です。出家にかぎらず、何か望みをとげる際に障害、さまたげとなるものを「絆」といいます。具体的には「年老いた親・幼い子・愛する妻、夫、恋人」などが「絆」となります。ショッキングな事件がある。「こんな俗世間なんかもうイヤだよ」、人は来世に救いを求めて「出家」を考えます。ここで「絆」が登場、「年老いた親、幼い子、愛する者を残して出家できないよ」、トホホ、歌を詠む、という展開です。

 

事件


出家


絆(ほだし)

    …障害、さまたげとなるもの。(親・子・妻・夫・恋人)


和歌

 

「絆」は単純に意味をきいてもよいでしょうが、だいたい「絆とは具体的に何か、次の中から選びなさい(本文中から抜き出しなさい)」といった問になります。解答が「いとけなき(幼い)子」といったパターンです。立教大学がいかにも出しそうな問題です。

さあ、因果応報から出家、絆まで、一連のストーリー展開と出題パターンをたどってきましたよ。どこかで出ると思います。もし的中したら、このブログに情報をお寄せくださいませ。
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【2007/02/04 11:27】 | 古文のツボ | トラックバック(0) | コメント(0)
大学入試直前講座 『古文のツボ』 其の十二
「物語話型」 〈出家譚(しゅっけたん) 2〉 

因果応報思想、功徳、出家と見てきましたね。それでは出家にいたる文脈を具体的に見ていきましょう。

 

〈出家譚〉

事件

 1.「世の中(=男女の仲)」のもつれ。

 2.主人、愛する者の死。

 3.自分の死期をさとる。

    ↓ 功徳を積む

    出家

 

でしたね。むむむ…。2.3.の文脈に着目!どうも「死」のにおいがプンスカただよっています。そう、出家の文脈にかぎらず、「死」の話題は受験で頻出しますね。今も昔も「死」は人生最大の事件ですからね。

現代文だろうが古文だろうが、国語の問題を作るに当たり、何が一番難しいかというと、本文の切り取り方なんです。古文においては、ある程度短めの文章の中でクライマックスがはっきりしているものを出したい、そうすれば必然的に話題として「死」が頻出することになります。『源氏物語』しかり、『讃岐典侍日記』しかり、「死」にまつわる文脈は超頻出です。上智大学、早稲田大学受験者はくれぐれも注意が必要です。そこでおさえておきたいのが、「病気表現」と「臨終表現」です。

 

〈病気表現〉

 ・心地(ここち) …気分の悪いこと。病気。

 ・悩む …病気で苦しむ。わずらう。

 ・あつし …病気がちだ。病気が重い。

 ・おこたる …病気がよくなる

  ・あつかふ …看病する

 

〈臨終表現〉

 ・失(う)す…死ぬ。

 ・隠(かく)る…死ぬ。亡くなる。

 ・露(つゆ) …露のようにはかない命。露命(ろめい)。

 

「心地=心持ち」「悩む=困る」「おこたる=なまける」の意味はありますが、きいてもしょうがないでしょ?「あつかふ」は「世話をする、面倒を見る」意、上記の文脈だと「看病する」。

「隠る」は貴人の死に用いられます。とにかく要注意は「露=露命」です。「露」の季節は秋、葉っぱの上にコロリと乗っている。「たま=真珠」の比喩、「涙」(つまり、悲しみ)の比喩、と和歌では大活躍する素材ですが、特にも「露のようにはかない命」の比喩で用いられていたら必ず設問になります。上智大学でよく出していますね。「露=露命」は要注意、と肝に銘じましょう。早稲田大学、上智大学、ともに出る可能性、絶大なり。『源氏物語』の紫の上の最期(さいご)でも「露」の比喩が使われています。美しい女性は「死」も美しいのですね。このシーンを講義するたびに、生徒も私もジワワ~ンとなったものでした。あ、鼻から「露」が…という比喩はありません、念のため。
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【2007/02/02 19:21】 | 古文のツボ | トラックバック(1) | コメント(0)
大学入試直前講座 『古文のツボ』 其の十一
「物語話型」 〈出家譚(しゅっけたん) 1〉

私大入試も大詰めに入ってきましたね。最後の仕上げに話の型(ストーリー展開の典型的パターン)を見てみましょう。「譚(たん・だん)」とは、「オハナシ」という意味です。演習量をある程度こなしてきた人にはピンとくるはずです。もし、本番でこれらの話型が出題されたら、一気に点差を広げられます。最初に読み始めた段階で文脈がある程度見えてしまいます。で、設問もきかれることはある程度決まっています。時間と点数を一気に稼いでしまうのです。稼いだ時間は現代文にまわしていくから、結局、現代文でも差を広げられます(現代文は時間さえかければ、いやでも点数が稼げます)。点差の開きづらい国語でアドバンテージを得ると、他の教科も楽になるでしょう?実戦とはそういうものなのです。

「能書き」はいい?それでは、いよいよ実戦にそなえましょうか。とにかく大学入試で一番好まれる大ネタは「出家」です。出家をめぐるストーリー展開には、ある共通するパターンが見出されます。それを理解するために、どうしても因果応報思想(『古文のツボ』其の九・十)をおさえてほしかったのです。出家というのは人生の一大事(まさしく『徒然草』では「大事(出家)」⇔「小事(俗世間のゴタゴタ)」と言っています)、そこに至るまでには、それ相応のショッキングな事件があります。

1.男女の仲(=古文では「世・世の中」)のもつれ。
2.自分を可愛がってくれた主人、愛する者(親・子・兄弟・夫婦・恋人)の死。
3.自分の死期をさとる。

など。そうすると、人は「こんな俗世間なんかもういやだ」、厭世(えんせい=世の中をイヤに思う)的になって来世に救いを求めます。そこで功徳を積むことを考える、その最上級が「出家」でした。そこで「出家表現」が出てきて、必ず設問になります。まとめてみましょう。

 

〈出家譚〉

 

事件

 1・「世の中(=男女の仲)」のもつれ。

 2.主人、愛する者の死。

 3.自分の死期をさとる。

 

    ↓ 功徳を積む

 

    出家

 

出家表現

・御髪(みぐし)下ろす …剃髪(ていはつ=髪をそる)して出家する。出家する。

・頭(かしら)下ろす …    〃

・様(さま)変ふ   …    〃

・形(かたち)変ふ  …    〃

・世を背(そむ)く  …    〃

・世を遁(のが)る  …    〃

・世を厭(いと)ふ  …    〃

・世を捨つ      …    〃

・やつす …目立たないように姿を変える。剃髪して出家する。

・墨染め …「墨染め衣(すみぞめごろも)」の略。灰色の服。喪服(もふく)。僧衣。


「御髪おろす・頭おろす」はセット。「御髪おろす」の方が貴人の出家に対して用いられます。また「そむく・のがる・いとふ・すつ」だけで出家を表現したりします。「やつす(る)」は、男が女のもとに忍んで通う、といった文脈で「地味な姿をする」の意が問われますが、出家も表現したりします。とにかく要注意は「墨染め」です。

上智大学で「天の下(あめのした)ひとつ墨染めにやつれぬ」、選択肢は1.「世の中の人は喪に服した」、2.「世の中の人はみな出家した」、正解1・「喪服」、といった問いを出していますから、決めつけるのはまずいと思います。「喪服」の可能性も疑いながら、とにかく「墨染め=出家」はよく問われます。和歌については「和歌ってわかんない」シリーズで詳述しました。早稲田大学、上智大学など、難関系の大学は、ほぼ和歌が設問になると思って本番にのぞんでください。和歌ではよく比喩表現が使われます。早稲田大学、上智大学はそこをつっこんできます。彼らが三度のメシより大好きな問題ですね。和歌で「墨染め=出家」要注意、肝に銘じておきましょう。

ちなみに、出家に際して髪を剃(そ)る、「剃髪」についてですが、男性はツルツル坊主のツルッパゲですが、女性はツルツルではないので、注意しましょう。「尼さんなのにどうして髪があるんですか?」ときいてくる受験生がいますが、尼は髪があります。ズルズル引きずるぐらい長かった髪を、肩のあたりでバッサリ切り落とします。それを「尼削(そ)ぎ」といいます。まあ、オカッパ頭です。少女もこの髪型です。女性は髪が長ければ長いほど美しいとされた時代、肩のあたりで髪を切るというのは十分衝撃的だったことでしょう。今なら、さしずめ、エビちゃんがタコ社長になったような…。
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【2007/02/01 19:35】 | 古文のツボ | トラックバック(1) | コメント(4)
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谷村 長敬(たにむら ちょうけい)

Author:谷村 長敬(たにむら ちょうけい)
1965年生まれ。立教大学大学院修士課程修了。在学中、赤坂憲雄先生に師事。院生による共著に『「注文の多い料理店」考』。お茶の水ゼミナールで国語全般担当。テキスト(現代文・古文)、小テスト(年間3000点分)の作成にたずさわる。2006年、「ワークショップ フットプリンツ」創業。現代文と小論文を並行して演習する講座をはじめる。趣味はスキー。

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