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大学入試の国語・小論文
  に関するワンポイント・アドバイス
しり上がり通信 其の百二十
<フットプリンツ 冬期講習を終える!>
12月26日、27日、の両日、
フットプリンツ初の対面授業をおこないました。
参加してくださった生徒さんは2名、
小さな一歩かもしれませんが、フットプリンツにとっては大きな一歩!
遠く仙台から参加してくれた生徒さんもおりました。
ありがとう。
やはり、対面授業のメリットは、情報量の多さにあるなと、実感しました。

・対面のメリット…演習量をかせげる。情報量が多い。
・個別添削のメリット…演習の深さをかせげる。情報密度が濃い。

と、
それぞれにメリットがあります。
ということは、
両者を組み合わせれば、最強なのだろうと、あらためて実感いたしました。
年明け、直前講義をはじめますので、早慶併願、センター国立二次を受験する方、
ぜひ、御参加くださいね。
それでは、みなさま、よいお年をお迎えください。

フットプリンツ
谷村 長敬
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【2009/12/31 13:10】 | しり上がり通信 | トラックバック(0) | コメント(0)
センター国語徹底研究!! 其の二十
〈 古文・2006年・追試験 〉

目指せ! センター国語9割!!

やはり、「和歌の贈答」「和歌の修辞」問題になっていますね。
江戸期の俳論、散文でこそ「和歌の知識」は問われる、って、口をすっぱくして述べてきましたが、こうしてやってみるとわかりましょ?
江戸時代になると「平安古文」は教養の世界、だから国学なんていう学問が発達していくわけ。江戸時代の教養人は、だから「平安王朝風」に文章を書いていく、それが出題されるのです。結局は、平安古文の知識なのです。
で、江戸期になると「シャレ」が発達していきますが、和歌だけではなく、地の文で「枕詞」「序詞」「掛詞」「縁語」を多用していく。江戸期の散文でこそ、「和歌の修辞」は問われる、てか、それを問いたいから出している、というフシもあります。

江戸期ほど「和歌の修辞」は問われる!

『和泉式部日記』が典型、平安日記、
『源氏物語』が典型、平安物語、
『枕草子』が典型、平安随筆、
で、中世歌論、
と、江戸期の散文、
ね、どうやったって「和歌」が問題になるのです。逃れようがありません。
反対に、和歌をしっかりやって試験会場にのぞむ受験生にとって、古文はオイシイ得点源になってくれるはずです。「センター国語9割」をめざす読者のみなさんは、確実にその中に入っているはずです。

問1.
(ア)「のぼる/くだる」の問題すか?センター古文は「時間」「空間」移動して、「多項」の読解、ってやってきましたね。センターに限らず、「場」をおさえるのに使える表現です。
・のぼる…地方から都に行く。
・くだる…都から地方に行く。

って、今のJRの電車と同じ。
「掟(おきて)」の語源、「おきつ」。「思ひおきつ」なんて複合動詞でよく使われますね。で、へりくだって「思ひ給へおきつ」(心に決めております)なんて表現、源氏とか、よく出てきますな。

(イ)「かづく」の四段、下二段、大丈夫?
・かづく(四段)…かぶる。ほうびをいただく。
・かづく(下二段)…かぶせる。ほうびを与える。

「ほうび」はだいたい「衣」ですが、1.はまずいだろうね。「あまた」を訳していません。「下使ひに着せ掛ける」というのもありえんでしょう。

(ウ)
・「この秋だに(嵯峨野の花を見ばや)」
と、「だに」以下の省略内容を補って、と、ナイスな問題じゃないですか。「だに」はマジで出ますよ。「類推」だろうが、今回の「最小限の条件」だろうが、省略内容が問われます。よくありがちなのが、

(文脈)わたくしの人生は、悲しみ、苦しみの連続、そしてまた愛する人を失って…。
「のちの世はいかで」→来世は何とかして救われたい。
「のちの世だに」→せめて来世だけは救われたい。


なんて、東大の二次試験、ありがちでしょ?当然、配点高いよ。

問2.
聞いてどうする?みたいな。ショボイ問題。
bの格助詞、確認しましょう。
格助詞でなやましいのは「に」「にて」の識別でしょ。
・「体言にあり」で「である」
・「体言にて」で「である。そして~」「であって、~」

と断定(である)で訳せる「に」は断定「なり」連用形。
格助詞「に」「にて」は接続も形も一緒なのですが、動詞にかかっていくのがミソ。
・体言「に」→動詞
・体言「にて」→動詞

とね。
「学校に行く」「友達に話す
「体育館にて全校集会をおこないます。生徒の皆さんは~」
と、現代語でも同じ。
格助詞を確認するポイントは、かかっていく動詞をさがすこと。
「して」だって同じです。
・「筆して書き給ふ」
で、イッパツ格助詞とわかります。「方法・手段」を表す、というものです。

問3.
注2で答えがでてきますが。
というか、傍線部が条件句になってるでしょ?
その帰結の句を見れば内容がわかるじゃないですか。

「かしこまりおき給ふ御心さへあれば、」

「例のやうにも酔ひ給はず」


立教なんかがよくやっていますね。
「条件句は帰結を確認!」「帰結の句は条件を確認!」
というやつです。

問4.
ハイ、出ました!和歌の修辞。
でも「掛詞、縁語がない」ことを判断させるのは、いかがなものかと思いますね。
他の選択肢が、なんとなく言えているから、「しょうがなく」消極的に5かな、という問題。
添削担当者、2009年本試験の問3「序詞」でも、かなり批判しましたが、こういうネガティブな問い方はやめんしゃい、と、心底思いますがね。
文脈を把握したうえで、「掛詞、縁語である」ことを「前向きに」判断させないと、何のための学校の勉強なのか、と、首をかしげたくなるのです。

問5.
結局、夢枕に立った父の「和歌の解釈」ですね。

問6.
最初の解説、「擬古文」で答えが出てくるじゃないですか。
てか、いちばん最初に述べたとおり、センター古文で近世江戸期を出題する、その目論見がわかっていれば、本文読まなくてもすでに答えは「わかっている」、
それが「時間かけずに点かせぐ」、
つまり「センター国語9割」への道なのです。

あらたまの年もたちかへらん、としていますが、センター9割めざすなら、「和歌」まわりしっかり、ってわかったでしょうか。と、掛けてみる。

では、いよいよラスト、センター国語「評論」やっていきましょう。フットプリンツの「現代文/小論文」の真髄、

常に全体を見わたしてから、部分へ!

つまり、本文を読んだ段階で、問6.の選択肢が「二者択一」になっているような解き方、
やってみせましょう。

では、次回は2009年本試験の評論です。


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第六回 現代文

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※クリックすると拡大表示されます。

勝負は最初で決まってる!

このフットプリンツの添削答案を見ていただけると、よくわかると思うのですが、
最初の要約の段階で、もう勝負がついています。
つまり、センター試験なら、読解して要約した段階で、最終問「問6」が「見えている」、
だから、「時間かけずに、点稼ぐ」という必勝パターンにもちこめるわけです。

「常に全体を見わたして部分に取り組む!!」

多くの塾、予備校さんの講義、
最初に要約もしないで、
「解法」
みたいなことばっかり語っていませんかね?
傍線部のまわりほじくって、
選択肢の「差異」ほじくって、
で、「全体」を見ていない。
生徒さんを「わかったつもり」「勉強したつもり」にさせるには、
「部分だけ」にフォーカスする手法って、
きわめて有効なのです。
古文で読解もろくにやらないで、やたらに品詞分解ばかりやる、
というのも同じ手法。

・現代文の要約(全体)→設問(部分)
・古文の話型(全体)→重要表現(部分)


と、フットプリンツの指導方針は、まず、ざっくりと「全体」をおさえてから、「部分」をツメる、
という手法、それは現代文、古文、漢文に通底するものです。
「勉強しているのに、成績がのびません!」
という生徒さん、
そこに共通しているのは「全体を見わたす視点」が欠けていること。
「単語集カンペキにやれば、古文の成績伸びますか?」って聞いてくる生徒さん、
それでセンター古文の問6ゲットできるのか、問いなおさねばなりませんね。
                          

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【2009/12/30 14:01】 | センター国語徹底研究!! | トラックバック(0) | コメント(0)
人生の「おしたし」 其の二十四
〈 祝!!芹江選手日本チャンピオン 〉

伴流芹江選手2

→→→ 日刊スポーツ

このブログにもたびたび御登場ねがっていますが、
先日、伴流ボクシングジムの芹江(せりえ)選手が日本スーパーバンタム級の日本タイトルに挑戦し、みごと、勝利!
うれしい!
涙でかすんでリングが見えません!
なにしろ、添削担当者が初代の伴流練習生でしたからね…。

添削担当者、かつて水道橋のお茶の水ゼミナールで教材をこしらえていたのですが、そのカリキュラムの根源に伴流の思想が流れていたことを知っている人は少ないだろうな。

・右肩上がりの直線をイメージしてトレーニングをしてはいかん。練習自体が目的化し、やってものびない「努力主義」におちいる。「しり上がり」の曲線をイメージすべし!

・素人の指導者は「あれもダメ!これもダメ!」と、ダメだしばかりするものだ。それでは指導されるものが、「ああしなくちゃ、こうしなくちゃ」と、どこを直せばいいのかわからん。指導するべきは「最低限の一点」、「これだけは、しっかりやれ!」、ピンポイントをつくべし!

・攻撃と防御は「不可分」、しっかり攻撃するために、ディフェンスを磨き上げるべし!

とね。
けっこうボクシングオタクの方たちに「伴流」はその名が知れわたっております(良くも悪くも)。伴流のボクシングというと、派手なKOばかり喧伝されますが、実はそれを支えているのは「紙一重で相手の攻撃をかいくぐっていく」華麗な防御技術にあるのです。
「絵」的にジミなので、あまり気がつかないでしょうが。
ディフェンスがうまい、ということは、カラダの軸をくずさない、軸がくずされないから、間髪をいれず強烈な打撃ができる。
実は、野球だろうが、スケートだろうが、サーカーだろうが、見方を変えると、
「いかに相手の体軸をくずすか」
「いかに自分の体軸をくずさないか」
の勝負でしょ?
相撲とか、柔道を見ればそれがよくわかります。
フィギュアスケートだって、プレッシャーに負けた者から体軸をくずして失敗ジャンプになるわけです。

ちなみに、フットプリンツの「2-way method 現代文/小論文」、
「読解と論述は表裏一体、同時並行演習すべし!」
って、まさしく伴流の教えを受けついだものなのです。
「現代文だけしかないのに、何で小論文やんなくちゃいけないの?」
「小論文の勉強なんだから、小論文だけやりゃいいじゃん」
とね。
「受験産業にとって都合のよい」生徒さんたちの意見。
あちらこちらの業者さんが「○○メソッド」って、うたっているじゃないですか?
あの…。
特定の業者、特定の個人、「~に(で)しかあてはまらない」、それは「メソッド」とは言えないのではないでしょうか。
音楽だろうがスポーツだろうが全てに通底する、だからメソッドはメソッドたりうるのだと思うのです。わたくしにそれを教えてくださったのは、大学でも塾予備校でもない、伴流ボクシングジムだったというわけです。

芹江選手 おめでとう!
トレーナや、選手を支えてくださった皆様、おつかれさまでした。
伴流 ガンバレ!!


伴流芹江選手1

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【2009/12/17 08:18】 | 人生の「おしたし」 | トラックバック(0) | コメント(0)
センター国語徹底研究!! 其の十九
〈 古文・2006年・本試験 〉

目指せ! センター国語9割!!

ホラ、言ってるそばから「病気→臨終」の文脈でしょ?
江戸初期の散文ですか。
で、和歌の修辞、古今集まわりって、「江戸期ほど問題になる」って言ってきましたね。本文は平安朝の雅文体、だから、単語集でやっている「重要単語」がほぼムキ出しのまま、単語集にのっている意味のまま、出てくるじゃないですか。「絵に描いたような」平安の文章なわけです。

【病気→臨終の文脈】
本文にそくしていえば、

「この人のいとどなやましく、うたてあれば、」

「いまはの際(きは)と見えし。」


といった文脈。で、病気表現、臨終表現が問題になったってよい。
また、今回は違いますが、「子を失って親が出家」と、出家の文脈に展開してもよい。
また、最後の臨終シーンで「露の比喩」が出てきてもいい。「はかない命=露命」や「涙(残されたものの悲しみ)」とかの比喩内容を問うてもよい。
さらに、平安にも頻出する文脈ですが、「親に先立つ子の不孝」って文脈。人間として生を受け、親より先に死ぬ、というのは最大の親不孝、逆に親の立場にしてみれば、人生最大の悲しみ、なわけですよ。ゼッタイ!やっちゃいけない。
古文では、「おくれ先立つは世のならひ」なんて展開していきますよ。で、早稲田なんかはその文脈を四字熟語で言いかえさせたりして?

・おくれ先立つは世のならひ=誰が死に後れ、誰が先立つか、わからないのがこの世の定め。
||
老少不定(らうせうふぢゃう)=老いも若きも、どちらが先に死ぬか定めがない。
||
・無常


とね。マジ、出るよ!早稲田なら「老少不定」を選ばせてもよい、漢字二字で記述、言い換えさせてもよい、東大なら4、50字程度で言い換え、要約させてもよい。「臨終」をめぐる文脈で、「子に先立たれる親」というのは、もっとも悲劇的な結末、ということは、ドラマとして頻出するということです。
さらに、「後る(死におくれる)」「先立つ(先に死ぬ)」はホント、マジで出る!口語訳をきいてもよい。主語をきいてもよい。「誰が誰に」と人物関係を問うてもよい。もう、なんとでも設問が作れるのです。早稲田の法かな?

問「AがBにおくる」の解釈は?

答「BがAに先立たれる」


って出したことがありましたっけ。
→→→古文 単語のツボ 其の十五

それから、本文中、スキあらば『古今集』を引用してるでしょ?
平安『源氏』だろうが、近世散文だろうが、いっさい関係なし。『古今集』は教養人の必須の知識、その場その場にふさわしい和歌をチョロッと引用してみせる。注釈よく見て!で、今回のように、注釈に『古今集』の和歌をあげてくる、で、設問になる。

例えば、注2、紀友則の和歌があがっていますな。添削担当者も大スキな歌ですが。で、文学史、八代集をつっこむ、醍醐天皇つっこむ、選者つっこむ、六歌仙つっこむ、とね。で、選者、六歌仙、どちらを問うでもいいでしょうが、選択肢は常にこれらがゴッチャになって入ってきますよ。「どっちどっちだっけ」というのがお約束。八代集しっかり、とくにも古今まわりしっかりしっかり、って言ってきたイミ、わかりますね。しょっちゅう引用されて、「ちなみに…」ってつっこんでくるからです。
→→→古文のツボ 其の八

さらにちなみになのですが、注5ね。今回は設問にしないで注釈になっていますが、「浦島が子の箱開けしくやしさ、」これは和歌の修辞にもとづくものである、このような修辞をなんと言うか?ってだしてもいいじゃないですか。「和歌の修辞」は平安でも問題になるが、特にも「近世散文において問題になる」ってさんざん言ってきたでしょ?「和歌」および「和歌の修辞」を軽視している受験生、合格するかどうかはともかく、国語で高得点をとることは難しいでしょうね。
→→→古文のツボ 其の三

だから、「過去問しっかり!」って言ってきた意味がわかりますね。「文学史出してる!」「和歌の修辞きいてる!」だったら、しっかり対策!試験会場で「えっ!」っていっているようでは、ね?

さて、あまりにオイシイ文脈なので、前置きが長くなってしまいました。

問1.
(ア)「あから目」の問題、シブイけど、古文ではよく文脈に出てきますよ。
(イ)「岩木にしもあらねば」男の求愛になびく女、とか、やはりよく出てくる表現。
(ウ)「ただならず=妊娠」もよく出てくる表現、てか、直下の文脈に答えがあります。

問2.
婉曲「む」とか、きいてもしょうがないけどね。
c「む」に注意!
「かまへて亡骸を損なはでをさめてん。」
の「適当・勧誘(~してくれないか)」の表現。「適当・勧誘」の表現はいろいろありますが、常に「会話文、手紙文で相手の動作について用いられる」ということ、確認。

会話文・手紙文で、
・「こそ(相手の動作)め(「む」已然形)」…~するのがよい。
・「(相手の動作)連用形+てむ(なむ)」…~するのがよい。
・「(相手の動作)連用形+てむや(なむや)」…~したらどうだ。~してくれないか。

と、「定型」でおさえてはダメ!あくまで「文脈」の中でおさえるべし。

問3.
お約束、「にほひ」の問題かと思いきや、どっこい、それでは答えが消せないように作ってあります。直前の娘の会話文の要約、「~口惜しき」=「思ひ入れたる顔のにほひ」です。

問4.
選択肢がビミョーなつくりになっていますが、同じく、娘さんの会話文の主旨をおさえればすむハナシです。
「我をば煙となし給ふな。それなん心にかかる」
がそのまま「もぞ~連体形」の不安、心配の内容じゃないすか?

問5.
ハイ!出ました。和歌で「うつろふ」の問題、とはいえ、何が「うつろふ」のか、文脈の要約が問われていますね。

・和歌つっこんで文脈の要約を問う。

典型的な早稲田、上智、センターの問題。
だから、和歌は…ってもういいか。
5の選択肢がビミョーでしょうが、この文脈要約するのに「病気」いわないでどうするの?ってことでしょう。
ちなみに、くれぐれも「うつろふ=心変わり」はしっかりね。

問6.
消去法でケチケチ、消していく。5の選択肢、今回はバツですが、「親自身が死にゆく子とかわりたい」というのは、古文ではよく出てくる文脈です。

さて、いろいろ重要事項に触れてきましたが、今年のセンター、出るカモよ!!

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【2009/12/14 16:56】 | センター国語徹底研究!! | トラックバック(0) | コメント(0)
センター国語徹底研究!! 其の十八
〈 古文・2007年・追試験 〉

目指せ! センター国語9割!!

シブイ!
「歌合せ」の形式で優劣を判定、

・和歌の贈答

が設問にからむのは、センターのお約束ですね。追試験にしておくのがもったいないぐらい、よく練られた問題です。
学校で『源氏物語』の「桐壺」は読んでいるでしょうから、文脈はラクチンだったはず。

問1.
(ア)「たづき」の問題。ちょっと渋めの単語ですが、古文常識として、「父を亡くした娘の没落」は知っておくべきでしょう。道長なんかが典型でしょうが、父が栄えれば、娘(彰子)も栄える。

(イ)最重要単語「おこたる」の問題、反対は「なやむ」ね。お約束のひっかけが「なまける」とね。「病気表現→人の死→出家表現」は、一連の文脈としておさえておきたいですね。
病気表現・臨終表現 →→→古文のツボ 其の十二
出家表現 →→→古文のツボ 其の十一

(ウ)重要単語「所狭し」の問題。場所が狭いくらい「窮屈に」感じられる。場所が狭くなるぐらい「いっぱい」ある、それぐらい「堂々としている」と、イメージの連鎖なのです。

問2.
敬意の方向ですか。シンプルだけれども、たくさん出てくる人物関係が問われいきますから、けっこう難しいかもしれません。
bの「動詞+給へ」に注意!「思ひ給へ」と認識を表す動詞「思ふ」にくっついているので、謙譲(へりくだり)といきたくなるところが、ひっかけ。

動詞+給へ+「ら・り・る・れ」=尊敬補助動詞四段已然形+完了「り」

でしょうね。下二段連体形「給ふる」、已然形「給ふれ」とまちがわないようにね。
→→→古文の基礎 其の二十九

それから「奉る」、敬意の方向で受験生がひっかかるのは「謙譲」です。謙譲は「動作の受け手」「動作をされている人」に対する敬意ですよ。
dもシブイひっかけどころ。「たまふ」「たまはす」「たまはる」ちゃんと区別できる?

・「与ふ」尊敬「給ふ」=「給はす」(ただし、「給ふ」より敬意が強い)
お与えになる、下さる


・「受く」謙譲「たまはる」
いただく


とね。受験生が「どっち、どっちだっけ?」となるやつです。

問3.
古文の指示語「かかる」の問題。現代文、古文、漢文、すべての読解において指示内容がよく問われますが、指示語は原則、直前を見るべし!

問4.
シブイな。和歌で「露」の比喩内容は出るよ!ってさんざん書いてきましたが、やっぱり出してましたか。上智大学も源氏で出してますが。
→→→ 単語のツボ 其の十一

・露=はかない命、露命
・露=涙…「悲しみ」の読み取り


と、どちらもよく問われます。赤本にも詳しい解説が書いてありますね。
バツの選択肢の作り方が、とても丁寧ですね。「わかってらっしゃる方」が作題しています。
①「露=はかない命」はひっかかるでしょう。「思ひやる」は「遠く(の若宮)に思いをはせる」意、「決意」がまずい。
②「宮城」の「宮」と「宮中」の「宮」は「同一の語」でしょ?掛詞の定義は「同一の箇所に異なる語を掛ける」です。って、バツの選択肢の作り方のお手本ですな。
③「露=涙」の比喩の読み取りの問題でした。「小萩=若宮」の比喩を問うあたり、良問です。
④それを「小萩=更衣」とスリカエてバツさせる、シブイ!だって「小」だから、小さくないとね。
⑤やはり「思ひやる」の問題。
いろいろな複合動詞を作るので、「やる⇔おこす」はセットでおさえましょう。

・やる…こちらからあちら(遠く)へ「送ってやる」
・おこす…あちらからこちらへ「送ってよこす」


「言ひやる」「言ひおこす」とか、手紙のやりとりなどでも頻出、和歌の贈答の人物関係など、いろいろ使えますよ。

問6.
本文の要約。「五条大后宮⇔桐壺更衣」の勝ち負け、何が「対比のポイント」になっているか、洗い出す作業です。最後の一文の解釈ですね。
①「国家の安定⇔国家の乱れ」の問題ではない。
③「家族への貢献」の問題ではない。
④「政治力」の問題ではない。
⑤「尊敬⇔疎まれる」の問題ではない。

以上、良問ぞろい。
さて、いろいろ解説したいことがありますが、主なところで。

【まぎらわしい敬語】

1.時めき給ふ
2.時めかし給ふ
3.時めかせ給ふ
4.時めかさせ給ふ


と、これらをきちんと訳すことができますか?人物関係までだいたいわかりますよ。

1.「時めく」+「給ふ」=(女)寵愛されなさる。
2.「時めかす」+「給ふ」=(男)寵愛なさる。
3.「時めく」+「せ給ふ(最高敬語)」=(女御・中宮・后などが帝に)寵愛されなさる。
4.「時めかす」+「せ給ふ(最高敬語)」=(帝が女御・中宮・后などを)寵愛なさる。


とね。
ポイントは「時めく」も「時めかす」も「四段活用」だ、ということです。ひっかかるでしょ?
「たのむ」四段/下二段
とかやっているものだから、「時めかす」下二段、っていきたくなるところが「ひっかけ」どころ。
ちなみに「す」「さす」の接続、ダイジョウブ?「四段・ナ変・ラ変」の未然形には「す」が、それ以外の未然形には「さす」が接続します。
ナニを言っているのか、わかりますか?
「時めか(四段未然形)」「時めかさ(四段未然形)」だから「す」しか接続できない。
つまり、
「時めかせ」という下二段連用形は存在しない。
「時めか」四段未然形に助動詞「さす」は接続しない。
ということ。
さらにちなみに、重要単語「おどろく」「おどろかす」も、「どちらも」四段活用ですよ。
細かいようですが、「時めく」「時めかす」って、その性質上、「必ず」尊敬表現になるでしょ?早稲田の法で出したっけ。

【重要話型】
・「おこたりもやり給はで~」=つまりは「なやみ」続けて、
 ↓
・「かくてつひにかくれ給ふ」
 ↓
・「露けき秋」…「涙」でしめりがちな秋(悲しみ)


という文脈に着目!だから、

・病気表現

・臨終表現

・出家表現


は、一連の表現としておさえてしまうのです。古文で再頻出の文脈ですからね。
今回、「出家」には展開しなかったけど、これら、もし出たら「時間かけずに点数まる取り!」でしょ?合格一直線じゃないですか?
上記「早稲田合格者数300超」って、まんざらシャレじゃないのですよ。

次回は「古文・2006年・本試験」です。

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第五回 小論文

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全体を見わたす視点!

この生徒さん、やはり「全体をみわたす視点」が優れている。
現代文の「要約」の視点が、
そのまま小論文の「立論」の視点にいきています。
両者が表裏一体、「不可分」の関係であることを体現しています。

「常に全体を見わたして部分に取り組む!!」

だから、「小論文は小論文」「現代文は現代文」て、
きわめて効率がわるいのですよ。
                          

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【2009/12/10 17:16】 | センター国語徹底研究!! | トラックバック(0) | コメント(0)
人生の「おしたし」 其の二十三
〈 もうすぐ クリスマス!! 〉

添削担当者が心から愛する「二重アゴ」、ドナルド・フェイゲンのメチャメチャかわいい動画を発見!
どこのどなたが作ったのか、やたらにキュートです。

添削担当者は雪国うまれの雪国そだち。
その雪国で高校の教員をしていたことがあります。
で。
この曲を聴くといつも、ハナタラしながら教員をやっていた当時を思い出します。
ビールが「凍らないように」冷蔵庫に入れていた、教員時代。

教員住宅に住んでいましたが、
だいたい安普請で作るものだから、山陰の地にペラペラな家だったりして。
「外の方があったかい」
なんて悪口を言ったものです。

雪国を知らない方は、「雪=寒い」と感じるでしょうが、
われわれトーホグの人間は、雪は暖かいものであることを皮膚感覚として知っています。
雪が降らないほうがさぶい。
雪が降るということは、雲が垂れ込めていて、熱をにがさないのでしょうね。

そんなあたたかい一曲なのです。
しかし、
もし整形手術するなら、目を「パッチリ二重」にするのではなく、アゴを「パックリ二重」にしたいぐらい、ドナルドおじさんはキュート!

クリスマスに家族と、恋人と、聴いてみましょう。

Donald Fagen

→→→ Donald Fagen - Snowbound
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【2009/12/01 01:51】 | 人生の「おしたし」 | トラックバック(0) | コメント(0)
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プロフィール

谷村 長敬(たにむら ちょうけい)

Author:谷村 長敬(たにむら ちょうけい)
1965年生まれ。立教大学大学院修士課程修了。在学中、赤坂憲雄先生に師事。院生による共著に『「注文の多い料理店」考』。お茶の水ゼミナールで国語全般担当。テキスト(現代文・古文)、小テスト(年間3000点分)の作成にたずさわる。2006年、「ワークショップ フットプリンツ」創業。現代文と小論文を並行して演習する講座をはじめる。趣味はスキー。

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