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大学入試 基礎講座 『古文の基礎』 其の五十二
「助動詞」 〈最重要「まし」 1〉

 

【「まし」反実仮想 1】★★★★★

反実仮想とは漢文チックに読むと「実ニ反シテ仮想ス」、現実に反して仮に想像するという意味です。いまさら言ってもしょうがないことを後から詠嘆的にイジイジ回想する表現。大学受験生なんだから、「ましかば~まし」は反実仮想、といったワンパターンはやめましょう。応用がききません。

「ましかば~まし」「せば~まし」といった典型的な反実仮想の表現に限らず、仮定条件句をともなったら「まし」は全て反実仮想です。

「ましか」は「まし」の未然形、「ませ」は「まし」の上代未然形(『万葉集』で出てきますね)、「せ」は助動詞「き」の未然形(「き」の未然形は「せば」の形でしか使われません)。

ね、結局みんな「未然形+ば」で仮定条件句を構成しているわけです。

 

 仮定条件句 ~ まし = 反実仮想~したなら、~しただろうに

 

ましか(「まし」未然形)+ ~ まし

ませ(「まし」上代未然形)+ ~ まし

    (「き」未然形)+ ~ まし

活用語未然形 ~まし。       例 書かば~まし。読まば~まし。等

 

いまさら言ってもしょうがない、過去の事実について仮想する表現、べつに過去の表現がなくても「~なら、~だろうに」と過去で訳すのはそのためです。

また、いまさら言ってもしょうがにことをイジイジ、想像するわけですから、「~だろう」「~だろうになあ」と詠嘆的に訳すことになります。まあ、訳しても訳さなくてもどうでもよいでしょうが。

反実仮想を訳せるのは当然。反実仮想から現実を説明できるようにしてください。仮定条件句とその帰結の句とをそれぞれ肯定は否定に、否定は肯定に入れ換えて、確定条件「~ので(原因・理由)」でつなぐと現実が出てきます。

 

反実仮想 仮定条件句(~したならば)~帰結(~しただろうに)。

        ↑                ↑

        ↓                ↓

現実    確定条件句(~ので) ~   帰結。

        「肯定⇔否定」をひっくり返す

 

現代語で練習してみましょうか?

・あの時やさしくしていたならば、カノジョとわかれずにすんだだろうになあ…。

いまさら言ってもしょうがないのに、メメしくイジイジ、反実仮想していますね。さて、その事実やいかに?

・あの時やさしくしなかったので、カノジョとわかれてしまった。

それが悲しい現実ってわけ。ひっくり返して「~ので」でつなげるだけ、簡単でしょ?古文でやってみましょうか。

 

例 わが背子(せこ)と二人見ませばいくばくかこの降る雪のうれしからまし

   (私の夫と二人で見たなら、どんなにこの降る雪がうれしいだろうか)

 現実 → 夫と二人で見ることができないので、この降る雪がうれしくもなんともない。

 

「ませば~まし」、典型的な上代、『万葉集』の表現です。防人(さきもり)か何かで、夫が国境防備にでもかりだされたのでしょうか、恋しい夫と別れ別れになった女の悲しみが読みとれますか?

そう、実は「反実仮想」の表現て、この「現実」の読み取りが求められるんですね。「反実仮想」って、イジイジした詠嘆的な表現だって言いましたね。詠嘆的な表現、って「和歌」がそうでしょ?つまり、「反実仮想」は和歌で多用される表現なんですね。センター試験がほぼ毎年、和歌を出題していますね。私立の難関、早稲田大学しかり、上智大学しかり。受験生、最後の最後は「和歌の勝負」と、『古文のツボ』で展開してきました。

考えてもみてください。「ましかば~まし」に傍線を引いて「口語訳としてふさわしいものを選べ」って、出してもしょうがないでしょ?難関大学の受験生なら当然、点数にします。

「ましかば~まし」ってあっても傍線なんか引かない、「和歌の説明」あるいは「本文の内容説明」で聞くといいですね。当然、配点は高い。センター試験なら「問六」といったところでしょう。点差が決定的に開いてしまいます。上智大学なら○×問題の中に「現実」を入れてもいいですね。

わかりましたか?反実仮想「ましかば~まし=~したなら~しただろうに」はもう卒業してください。反実仮想を訳す時は、必ず現実をだすクセを普段からつけましょう。なに、慣れれば簡単です。
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【2007/05/28 19:25】 | 古文の基礎 41-60 | トラックバック(3) | コメント(0)
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谷村 長敬(たにむら ちょうけい)

Author:谷村 長敬(たにむら ちょうけい)
1965年生まれ。立教大学大学院修士課程修了。在学中、赤坂憲雄先生に師事。院生による共著に『「注文の多い料理店」考』。お茶の水ゼミナールで国語全般担当。テキスト(現代文・古文)、小テスト(年間3000点分)の作成にたずさわる。2006年、「ワークショップ フットプリンツ」創業。現代文と小論文を並行して演習する講座をはじめる。趣味はスキー。

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