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大学入試 基礎講座 『古文の基礎』 其の五十九
「助動詞」 〈超難解「らむ」の現在推量と原因推量〉

文法全体の中ではいちばんメンドーなところ、上級者向けです。

古典文法初級者は読まなくてもいいです。というか、読まないほうがいい。今の段階では「む・らむ・けむ」を訳し分けられたらOK!文法全体がある程度見わたせて、「和歌ってこんな感じ」というのがつかめたら、最後に読むといいでしょう。

 

【「らむ」…現在推量/原因推量 1】★★

 

現在推量…目の前にない今現在の事実を推量する。(今ごろ~しているだろう

・主体→→→(目の前にない)→→→現在の事実(の推量)

 

例 (光源氏は)内裏(うち)を思しやりて「(殿上人の)名対面(なだいめん)は過ぎぬらむ

(光源氏は宮中をご想像なさって、「殿上人の名対面(夜の点呼)は今ごろすんでしまっているだろう。」)

※「思ひやる(尊敬)→思(おぼ)しやる」(想像なさる)という表現があるから、宮中での事実は眼前にない、現在推量とわかります。

 

原因推量 … 目の前に事実があって、眼前の事実の背景、原因となっているものを推量する。必ず原因を表す表現をともない、原因を表す表現と眼前の事実を表す表現とがセットになって表現される。原因と事実の表現を確認するのがポイント。

 

●原因を表す表現(「已然形+ば」「形容詞語幹+み」「~て(接続助詞)」等)をともなって

…<原因>ので、<事実>しているのだろう

●原因を問う疑問語(「など・なに」等)をともなって

どうして<原因を問う疑問><事実>しているのだろう

・主体→(目の前にある)→事実(の背景の推量)

 

※「形容詞語幹+み」で原因・理由をあらわす構文は『古文の基礎 其の十五』参照のこと。

※接続助詞「て」が原因・理由をあらわすのは、現在も同じです。「どうして遅刻したんだ?」「いや、電車が遅れ…」って言い訳しますよね。

 

例 いにしへを恋ふる涙の染むればや紅葉(もみぢ)の色もことに見ゆらむ

(恋人との昔を懐かしく思って流す涙が染めるので、紅葉の色もとりわけ美しく見えているのであろうか)

※「見ゆ」とあるので眼前の事実=原因推量とわかる。

・「いにしへを恋ふる涙の染むれば」…<下二段動詞「染む」已然形「染むれ」+「ば」=原因>

・「紅葉の色もことに見ゆ」…<事実>

 

例 など時鳥(ほととぎす)声絶えぬらむ

どうしてほととぎすの声が絶えてしまっているのだろうか。)

※「時鳥声絶えぬ」というのはその場における目(というか耳)の前の事実。原因推量とわかる。

「など」…<原因を問う疑問>

「時鳥声絶えぬ」…<事実>

 

※「~ので~しているのだろう」という原因の推量、原因がまったくわからなかったら「どうして」という原因を問う疑問にかわるだけです。

 

【上級篇】

和歌は「五七五七七」の定型詩。だからよく省略がおこります。

そのため、和歌で疑問語「など」「なに」等が省略されてしまう場合があります。その場合はこちらで「など」「なに」等、疑問語を補って原因推量で解釈しなくてはなりません。

 

例 ひさかたの光のどけき春の日にしづ心なく花の散るらむ

(光穏やかな春の日にどうして落ち着いた心もなく桜の花は散っているのだろう

※「ひさかたの」は枕詞、訳しません。

嵐の日ならともかく、光穏やかな春の日に、目の前にない遠くの場所で桜の花がバラバラ散っているだろうという現在の推量は成り立たないのではないでしょうか?

そうである以上、「しづ心(落ちついた心)なく花の散る」は眼前の事実としか考えられません。眼前の事実について「らむ」といっているのだから原因推量でしょう。でも、原因の表現がどこにもありません。だったら、原因を問う疑問語「など」「なに」等を自分で補って「などしづ心なく花の散るらむ」と原因推量で解釈します。

「など」…<原因を問う疑問>

「しづ心なく花の散る」…<事実>

 

以上、メンドーでしょ?

2007年度のセンター試験、和歌の説明問題で出ていますから、次回、解説していきましょう。





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プロフィール

谷村 長敬(たにむら ちょうけい)

Author:谷村 長敬(たにむら ちょうけい)
1965年生まれ。立教大学大学院修士課程修了。在学中、赤坂憲雄先生に師事。院生による共著に『「注文の多い料理店」考』。お茶の水ゼミナールで国語全般担当。テキスト(現代文・古文)、小テスト(年間3000点分)の作成にたずさわる。2006年、「ワークショップ フットプリンツ」創業。現代文と小論文を並行して演習する講座をはじめる。趣味はスキー。

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