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大学入試 基礎講座 『古文の基礎』 其の七十七
「和歌に関する重要表現」 〈難関大学を目指す人のために!〉

受験生、最後の最後は和歌の勝負!センター試験がほぼ毎年出題していますから、国立大学受験者はもちろんのこと、早稲田、上智をはじめとする難関大学を受験する方は避けて通れません。

ひととおり文法が理解できた人は、いよいよ和歌の演習に入ってください。和歌の修辞の理解は和歌単独でやってもいいですが、やはり、文脈の中で多様な和歌を読みこなしていく必要があります。平安の物語、日記、中世の歌論など、ガンガン演習してください。ココからが演習量、「量」の勝負になっていきます。

和歌の修辞は近世江戸期の散文、地の文でさかんに使われています。実は、「和歌の修辞」は近世散文でこそ問題になると言っても過言ではありません。

文法をひととおり終えたところで、和歌で問題になる文法事項をまとめておきましょう。その上で和歌の修辞に入ってください。和歌の修辞は下記を参照してください。


 

【「~を~み」構文の訳出】 ★★★★


 

例 風いた岩うつ波のおのれのみくだけて物を思ふころかな

(風が激しいので岩打つ波のように、私だけが心を砕いて物思いをしているこの頃だなあ)

※「いた」はク活用形容詞「甚(いた)し」語幹「いた」。


・名詞「」形容詞の語幹「

 =原因理由の構文。「名詞形容詞なので


ク活用形容詞の語幹に注意してください。(シク活用は語幹と終止形が同じなので一目でわかります。)とくに例文のように仮名で書かれるとわからなくなります。「いたみ?」って「痛み!」なんてことになります。

そこで、和歌の傍線部訳が問われ、訳せない「~み」が出てきたら、とりあえず「し」をくっつけてク活用形容詞ではないか、探りを入れてみてください。

「いたし?」→「甚(いた)し!」=はなはだしい、はげしい

と類推能力を働かせ、自力で形容詞をほじくり出してください。上智など、プンスカにおうところですよ。

 

【和歌の「~こそ~已然形」強調逆接構文の訳出】★★

【「こそ~已然形」の強調逆接構文】→大学入試 基礎講座 『古文の基礎』 其の二十一

 

例 春の夜のやみはあやなし梅の花色こそ見え香やはかくるる

(春の夜の闇は道理をわきまえない。梅の花は、色は見えないものの香りは隠れようか、いや隠れない)

※和歌は句読点をうちません。だから、


・こそ~已然形/(句切れ)~ …たんなる強調

・こそ~已然形、~…下に続いて逆接


どちらなのか、文脈から自分で判断しなくてはなりません。係助詞「こそ」を受けて「ず」の已然形「ね」です。和歌全体の意味を考えてみます。

色は見えない←→香りは隠れない

と、前後があいいれない、矛盾する関係性になっていますね。よって、この場合はそのまま下に続けて(「~ね。」と句切れにしないで)逆接で解釈します。

 

【和歌の「らむ」の訳出】★★

【「らむ」の現在推量/原因推量】→大学入試 基礎講座 『古文の基礎』 其の五十九

和歌の原因推量「らむ」において、原因を問う疑問語「など・なに」等が省略されてしまう場合があるので注意が必要です。事実が目の前にあるのかないのかで判断すること。


事実が目の前にない現在推量

事実が目の前にある原因推量

(原因の表現がなかったら原因を問う疑問語の省略と考えられる。)

 

例1 憶良らは今はまからむ子泣くらむそれその母も吾を待つらむ

(私はもうおいとまいたしましょう。今ごろ家では子供が泣いているだろう。その母親も今ごろ私を待っているだろうよ。)

※山上憶良(やまのうえのおくら)は今、宴会の席で家を思って詠んでいる、といった状況です。母子は家で待っているのだからその事実は眼前にない、よって現在推量なんです。ちなみに「まからむ」は「まから(未然形)」+「む」。

 

例2 春霞なに隠すらむ桜花散る間をだにも見るべきものを

(春霞はどうして隠しているのだろう。せめて桜が散る間だけでも見たいのになあ)

※春がすみが桜の花を隠しているのは目の前の事実でしょう。眼前にないどこか遠くの場所(現在推量)とは考えられません。眼前の事実である以上、原因推量なんです。


なに」…〈原因を問う疑問〉

「春霞~隠す」…〈眼前の事実〉

 →「らむ」=原因推量

 

例2 春の色のいたりいたらぬ里はあらじ咲ける咲かざる花の見ゆらむ

(春の風情がたどりつく里、つかない里の区別はあるまい。それなのにどうして咲いている花、咲いていない花が見えているのだろう。)

※「見ゆ」といっているのだから事実は目の前にあります。眼前の事実である以上、やはり原因推量なのです。原因推量「らむ」は必ず原因の表現とともに使われるのでしたね。ところが原因を表す表現がどこにもありません。そこで、原因を問う疑問語「など・なに」等の省略と考え、自分でおぎない、「など咲ける咲かざる花の見ゆらむ」として原因推量で解釈しなくてないけません。


など」…〈原因を問う疑問〉

「咲ける咲かざる花の見ゆ」…〈眼前の事実〉

 →「らむ」=原因推量


ちなみに、今年のセンター試験、和歌の説明で出したやつです。「らむ」は和歌で多用されるので、ほんとうに注意が必要です。「わからん」と…ってもういい?

 

【「なくに」の訳出】★


和歌の「~なくに

・文末で用いて…詠嘆(~ないことだなあ

・文中で用いて…逆接(~ないのに)・順接(~ないのだから

 

例 深山には松の雪だに消えなくに都は野辺の若菜摘みけり

(山奥ではまだ松の雪さえ消えていないのに、都ではもう野辺の若菜を摘んでいることだなあ)

・「(打消「ず」の上代未然形)」+「(準体助詞)」+「(格助詞)」

なんて、品詞分解はいろいろ説明がされていますが、どうでもいいです。とりあえず、


なくにないのに


だけでも訳せるようにしておきましょう。たま~に聞かれますから。

 

以上、和歌をめぐる修辞、解釈は難解です。情報量が「五七五七七」の三十一文字(みそひともじ)しかないのだからあたりまえですね。だから、結局は文脈類推能力が求められてきます。早稲田、上智、センター国語。難解だからこそ、難関大学で出す!あたりまえですよね。理屈より場数、受験生が最後には演習量の勝負になるというのは、和歌の解釈が典型なのです。

 

最後に、一週間後に文法全体の「総復習テスト」をやりましょう。ひととおりおさらいして力試しにやってみてください。

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【2007/06/23 21:45】 | 古文の基礎 61-80 | トラックバック(0) | コメント(0)
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プロフィール

谷村 長敬(たにむら ちょうけい)

Author:谷村 長敬(たにむら ちょうけい)
1965年生まれ。立教大学大学院修士課程修了。在学中、赤坂憲雄先生に師事。院生による共著に『「注文の多い料理店」考』。お茶の水ゼミナールで国語全般担当。テキスト(現代文・古文)、小テスト(年間3000点分)の作成にたずさわる。2006年、「ワークショップ フットプリンツ」創業。現代文と小論文を並行して演習する講座をはじめる。趣味はスキー。

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