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センター国語徹底研究!! 其の十七
〈 古文・2007年・本試験 〉

目指せ! センター国語9割!!

・多項の読解
・時間の推移の読解

と、典型的なセンター古文の文脈です。
時間が移り変わって、人物の呼び名も変わる、それをテキトーに組み合わせてひっかけよう、というパターン。
まず最初に人物関係を図式化しておくのがポイント!


兵部卿の宮(昔、「中将」)―右大臣の姫君
  ↑蔵人(乳母子)     ↑按察使の君(女房)(昔、「中将」の恋人)
                  ↑侍従(乳母子)


といった関係を最初におさえてしまう。選択肢になってから本文をたどりなおすようでは、時間がかかりすぎ。「センター9割」の前提は、「古文20分 50点」でしたね。本文たどりなおす、ということは、時間が食われる、結果、評論小説の問6をおとしていきます。大学受験生、とくにもセンター国語で高得点を目指す方は「時間=点数」という意識を強くもつこと。

問1.
(ア)「おろかならず」の訳の問題。
(イ)お約束「にほふ」の訳、で、「香り」がお約束のひっかけ。
(ウ)「そばむ」の訳の問題。
「そばむ」はともかく、単語集200語レベルの問題。

問2.
a.好きですね。「にや(か)。」で、「あらむ」の省略。「~であろうか。」断定の疑問です。「に」は断定「なり」連用形。
b.「~か」で「~かなり」と言い切れるのは、形容動詞くさい。
c.「にき・にけり・にけむ」ときたら、「に」は完了「ぬ」連用形。「にき」の過去「き」が活用してよく問われますね。
d.格助詞「に」を確認するポイントは、「名詞(に)動詞」と、かかっていく動詞を確認すること。

問3.
古文で「人々」と出てきたら、だいたいペーペー、お仕えする身分。このように「女房」であることが多いですね。文脈しっかりたどってみて。

・人々→随人(ずいじん=ガードマン)、女房など、お仕えする身分。
・方々→貴族。

と、絶対ではないけれど、一応知っておくとよいですね。
選択肢見て。
「人(も~見とがめんか)」=1「女房」、5「侍従」でしょ?
2「右大臣の姫君」、4「宮」はありえん、ということです。
人物関係において、主従関係をおさえる際にヒントになりますよ。

問4.
センター試験的中!!と、
センター三日前に当てたやつですね。
このブログの読者なら、本文読まなくても、選択肢だけ見れば解けるはず。
和歌の評価基準、「当為即妙」です。
→→→ センター試験的中!!

で、ひっかけが「臨機応変」って、予想したとき、ヒッカケまで当てていたのは、われながらすごいな。
ついでに、予想。
国立大学受験する方、過去問やってますか?国立二次の古文の記述、「和歌」に関する文脈で、
「なぜ男は罪が許されたのか。」
「なぜ男は女のもとに帰ってきたのか。」
「なぜ帝からお褒めの言葉をいただいたのか。」
「なぜ褒美をもらったのか。」
とか、出てないですか?東大とかね。しかも最終問題、配点が高かったりして。
「歌徳譚(かどくたん)」…当意即妙に和歌を詠んで、メデタシメデタシ。
というやつです。
何字の記述だろうが、解答文の中に
「~と、当意即妙に和歌を詠んだから。」
と入れれば、ほぼまちがいなく満点もらえるはずです。
→→→ 古文のツボ 其の二十一

問5.
直前の姫君の言「いと差し過ぎたり」の内容説明です。

問6.
センター国語の典型、「多項の読解」です。で、人物関係や、時間軸をズラして選択肢を作る、センターの常套手段です。だから、最初に上にあげた図を作ってしまうのです。ここで本文たどりなおしている時間はありませんよ。

今回の課題文でおさえてほしいのは、「乳母子(めのとご)」の役割。
貴族の女性、子供が生まれたら、子供の身の回りの世話は「乳母」がやります。一人とは限りません。身分が高くなれば、何人か乳母がつきます。で、乳を与えたり、オシメかえたり。
「乳」を与えることができる、ということは、その乳母にも赤ちゃんがいるはず。その子が「乳母子」なのです。同じ乳を分けあった間柄だから、「乳兄弟(ちきょうだい)」、きずな、結びつきが強いのです。だから、成人してから女の乳母子は姫君の側近として、男の乳母子は若君の側近としてお仕えしていきます。

・姫君←女房(女の乳母子)
・若君←(男の乳母子)


源氏物語の「光源氏←惟光(これみつ)」などが典型です。
文脈がだいたい読める人物関係です。

・男が女のもとを訪ねていくときに、乳母子(男)がついていく。
・男が女に和歌を詠みかける、女の側近の乳母子(女)に文をたのむ。


なんて文脈、読んだことありませんか?
先の展開が読める、また、センターはこれらをごちゃ混ぜにして選択肢を作ってきます。

次回は「古文・2007年・追試験」です。

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プロフィール

谷村 長敬(たにむら ちょうけい)

Author:谷村 長敬(たにむら ちょうけい)
1965年生まれ。立教大学大学院修士課程修了。在学中、赤坂憲雄先生に師事。院生による共著に『「注文の多い料理店」考』。お茶の水ゼミナールで国語全般担当。テキスト(現代文・古文)、小テスト(年間3000点分)の作成にたずさわる。2006年、「ワークショップ フットプリンツ」創業。現代文と小論文を並行して演習する講座をはじめる。趣味はスキー。

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