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大学入試直前講座 『古文のツボ』 其の三
「和歌ってわかんない 3」 〈序詞〉

枕詞と混同されがちですね。たしかに、ある語句の前フリの表現であるという点では共通していますが、枕詞とは別ものです。やはり江戸期の散文でよく用いられています。昔、センター試験で序詞の虫食い問題を出したことがありました(本文中、なんと五箇所)。よく問われるのは「このような和歌の修辞を何というか」という問です。解答は「序詞」なのに、受験生は「枕詞」を選んでしまいます。枕詞は主なものを覚えてしまえばおしまいですが、序詞は自分で判断しなければならないので面倒です。ここでしっかり定義をおさえましょう。

 

〈序詞〉…七音以上で、ある語句を導き出すはたらきをする表現。枕詞が慣用的に特定の語を導き出すのに対し、序詞は非慣用的で自由に用いられる。

 

〈意味の関係から前フリ〉

瀬をはやみ岩にせかるる滝川のわれても末にあはむとぞ思ふ

口語訳…川の瀬の流れが速いので、岩にせき止め(せく=せき止める)られる滝川の(末には合流する)ように、今は別れても行く末にはあなたとそいてげようと思います。

※「瀬を速み」…名詞「を」形容詞語幹「み」=名詞「~が」形容詞「~ので」・和歌で用いられる原因理由を表す構文。「はや」はク活用形容詞「速し」の語幹。

解説…「急流が岩にぶつかったら、水の流れは割れる(分かれる)」と、意味上のつながりから「わる」の前フリになっている。

 

〈同音の関係から前フリ〉

住の江の岸による波よるさへや夢の通ひ路人目よくらむ

口語訳…住の江の岸に寄る波、その「よる」ではないけれど、(昼ばかりか)夜までも夢の中の通い路であなたは人目を避け(よく=よける・避ける)ているのだろうか。

解説…「寄る(ヨル)」「夜(ヨル)」と同じ音のつながりから前フリになっている。

 

〈掛詞の前フリ〉

立ち別れ因幡の山の峰に生ふるまつとし聞かばいま帰り来む

口語訳…あなたと別れて因幡(いなば)の国に下って行きますが、その因幡の山の峰に生えている松ではないけれど、あなたが私を「待つ」と聞いたらすぐに帰って来ましょう。「まつとし」の「し」は強意の副助詞、訳さない。

※「いなば」=「因幡」「往なば」の掛詞。「まつ」=「松」「待つ」の掛詞。

解説…「山の峰に生えるのは松」と意味上のつながりから「松」の前フリになっているのだが、それが掛詞になっている。掛詞「松」を導き出す前フリになっている。

 

以上、三種類の序詞があります。和歌とは何かしら感動を詠むものです。和歌全体で詠まれている感動を考えてみましょう。「俺はキミと別れても、いつかキミと一緒になるゼ!」「あなたって人は、夜の夢の中でまで人目を避けて私のところに通ってきてくれないのね、バカバカ」「今は別れても、君が僕を待っていると聞いたら、僕はすっとんで帰ってくるよ」といった感情を歌にしたものです。「滝川の流れ」「住の江の波」「因幡の山」といった景色の美しさを詠んだものではありません。このように、和歌全体で詠まれている感動とは直接関係がなく、ある語句の前フリとなっていたら序詞と考えるとよいでしょう。

ちなみに、若者に人気のヒップホップ系の歌詞を聴いてみると、よく序詞が使われてい(る気がし)ます。身近なところではCM、広告でよく使われています。

カステラ一番 電話は二番 三時のおやつは文明堂


「カステラ一番 電話は二番」が「三」の前フリになっていますね。テレビで、電車の中で、いろいろな序詞を探してみましょう。
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【2006/12/19 05:34】 | 古文のツボ | トラックバック(2) | コメント(0)
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谷村 長敬(たにむら ちょうけい)

Author:谷村 長敬(たにむら ちょうけい)
1965年生まれ。立教大学大学院修士課程修了。在学中、赤坂憲雄先生に師事。院生による共著に『「注文の多い料理店」考』。お茶の水ゼミナールで国語全般担当。テキスト(現代文・古文)、小テスト(年間3000点分)の作成にたずさわる。2006年、「ワークショップ フットプリンツ」創業。現代文と小論文を並行して演習する講座をはじめる。趣味はスキー。

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