大学入試の国語・小論文
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大学入試直前講座 『古文のツボ』 其の十一
「物語話型」 〈出家譚(しゅっけたん) 1〉

私大入試も大詰めに入ってきましたね。最後の仕上げに話の型(ストーリー展開の典型的パターン)を見てみましょう。「譚(たん・だん)」とは、「オハナシ」という意味です。演習量をある程度こなしてきた人にはピンとくるはずです。もし、本番でこれらの話型が出題されたら、一気に点差を広げられます。最初に読み始めた段階で文脈がある程度見えてしまいます。で、設問もきかれることはある程度決まっています。時間と点数を一気に稼いでしまうのです。稼いだ時間は現代文にまわしていくから、結局、現代文でも差を広げられます(現代文は時間さえかければ、いやでも点数が稼げます)。点差の開きづらい国語でアドバンテージを得ると、他の教科も楽になるでしょう?実戦とはそういうものなのです。

「能書き」はいい?それでは、いよいよ実戦にそなえましょうか。とにかく大学入試で一番好まれる大ネタは「出家」です。出家をめぐるストーリー展開には、ある共通するパターンが見出されます。それを理解するために、どうしても因果応報思想(『古文のツボ』其の九・十)をおさえてほしかったのです。出家というのは人生の一大事(まさしく『徒然草』では「大事(出家)」⇔「小事(俗世間のゴタゴタ)」と言っています)、そこに至るまでには、それ相応のショッキングな事件があります。

1.男女の仲(=古文では「世・世の中」)のもつれ。
2.自分を可愛がってくれた主人、愛する者(親・子・兄弟・夫婦・恋人)の死。
3.自分の死期をさとる。

など。そうすると、人は「こんな俗世間なんかもういやだ」、厭世(えんせい=世の中をイヤに思う)的になって来世に救いを求めます。そこで功徳を積むことを考える、その最上級が「出家」でした。そこで「出家表現」が出てきて、必ず設問になります。まとめてみましょう。

 

〈出家譚〉

 

事件

 1・「世の中(=男女の仲)」のもつれ。

 2.主人、愛する者の死。

 3.自分の死期をさとる。

 

    ↓ 功徳を積む

 

    出家

 

出家表現

・御髪(みぐし)下ろす …剃髪(ていはつ=髪をそる)して出家する。出家する。

・頭(かしら)下ろす …    〃

・様(さま)変ふ   …    〃

・形(かたち)変ふ  …    〃

・世を背(そむ)く  …    〃

・世を遁(のが)る  …    〃

・世を厭(いと)ふ  …    〃

・世を捨つ      …    〃

・やつす …目立たないように姿を変える。剃髪して出家する。

・墨染め …「墨染め衣(すみぞめごろも)」の略。灰色の服。喪服(もふく)。僧衣。


「御髪おろす・頭おろす」はセット。「御髪おろす」の方が貴人の出家に対して用いられます。また「そむく・のがる・いとふ・すつ」だけで出家を表現したりします。「やつす(る)」は、男が女のもとに忍んで通う、といった文脈で「地味な姿をする」の意が問われますが、出家も表現したりします。とにかく要注意は「墨染め」です。

上智大学で「天の下(あめのした)ひとつ墨染めにやつれぬ」、選択肢は1.「世の中の人は喪に服した」、2.「世の中の人はみな出家した」、正解1・「喪服」、といった問いを出していますから、決めつけるのはまずいと思います。「喪服」の可能性も疑いながら、とにかく「墨染め=出家」はよく問われます。和歌については「和歌ってわかんない」シリーズで詳述しました。早稲田大学、上智大学など、難関系の大学は、ほぼ和歌が設問になると思って本番にのぞんでください。和歌ではよく比喩表現が使われます。早稲田大学、上智大学はそこをつっこんできます。彼らが三度のメシより大好きな問題ですね。和歌で「墨染め=出家」要注意、肝に銘じておきましょう。

ちなみに、出家に際して髪を剃(そ)る、「剃髪」についてですが、男性はツルツル坊主のツルッパゲですが、女性はツルツルではないので、注意しましょう。「尼さんなのにどうして髪があるんですか?」ときいてくる受験生がいますが、尼は髪があります。ズルズル引きずるぐらい長かった髪を、肩のあたりでバッサリ切り落とします。それを「尼削(そ)ぎ」といいます。まあ、オカッパ頭です。少女もこの髪型です。女性は髪が長ければ長いほど美しいとされた時代、肩のあたりで髪を切るというのは十分衝撃的だったことでしょう。今なら、さしずめ、エビちゃんがタコ社長になったような…。
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【2007/02/01 19:35】 | 古文のツボ | トラックバック(1) | コメント(4)
大学入試直前講座 『古文のツボ』 其の十
「入試のための仏教思想 2」 〈功徳・極楽往生〉 

いよいよ入試問題の核心部をついていきます。「この世(現世)」でおこる事は、すべて「さきの世(前世)」からの因縁と考えられていました。それを「契り(ちぎり=前世からの因縁)」「業(ごふ=その因縁によって現世でおこること)」といいます。「契り=夫婦の縁」がよく問われますが、「夫婦の縁」だって、すべて前世からの因縁なのです。

で、この世に生きて、さんざん苦しみ、悲しみをあじわった、人は来世に救いを求めるのでしたね。来世で幸せ(善果)になるためには、この世で善い行い(善因)を積んでおかなければなりません。その「幸せになるための善い行い(善因)」を功徳(くどく)といいます。

 

功徳(くどく)=将来、幸せをもたらすための善い行い。

 

具体的に「功徳」を見ていきましょう。貧しい者がいたら施(ほどこ)しをする、金品を出して僧侶に経をとなえてもらう、これらを「布施(ふせ)」といいます。または自ら勤行(ごんぎょう=仏前で経をとなえる)する、仏道修行(しゅぎょう)する、これらは「行ひ」、入試ではお約束の最重要単語ですね。で、なんといっても、最大の「功徳」は、俗世間との縁(知人、親類、親子、夫婦、兄弟、全ての縁)を断ち切って、一心に仏に仕える、つまり「出家」することです。出家は最高の功徳、「幸せ貯金」は満額です。さあ、自分が読んできた古文の文脈を思い出してください。ひどい苦しみ、悲しみにあう、あるいは、自分の死をさとる、するとすぐ「出家、出家」と言い出すのは、来世にそなえて功徳を積むためなのです。生きている間に何か悪いこと(悪因)をおかすと、また生まれ変わって苦しみ(悪果)をあじわいます。一生を通して苦しみ、悲しみをあじわった(悪因の借金をチャラにした)、何も悪いことをしていない、そして、たくさん功徳を積んだ人はもう生まれ変わる必要はありません。そのような人はどこに行くのでしょうか?

「天国」と答える受験生がいますが、それはキリスト教。「極楽浄土(ごくらくじょうど)」に行くのです。極楽に生まれ変わって、仏のもとでいつまでも安楽に暮らすのです。生まれ変わって「苦」をあじわわなくてもよいのです。苦しみ、悲しみ、死のストーリー展開は行き着くところ「めざせ極楽!」なのです。で、設問になるというわけ。

 

三世

前の世  →  この世  →  後の世

前世             現世             来世

 

悪因      →    悪果(苦しみ)

 

              善因(功徳)   →   善果(幸せ)…最上級=極楽往生

              ・「布施」…貧しい者に施しをする。金品を出して僧に経をとなえさせる。

              ・「行ひ」…仏道修行する。勤行する。

              ・「出家」…俗世間との縁を断ち切って、一心に仏に仕える。

 

↓  ↓  ↓

                因果応報

 

これが「因果応報」思想の全体図です。これで古文で差をつけることができますよ。「出家」については、後に詳しく述べます。

ちなみに、「出家」をただの「家出」と勘違いしている人がいますが、それは奇跡的な誤解というものです。いくら「プチ家出」を積み重ねても、それは「功徳」にはなりません。仏道修行しないと…。
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【2007/01/30 13:45】 | 古文のツボ | トラックバック(0) | コメント(0)
大学入試直前講座 『古文のツボ』 其の九
「入試のための仏教思想 1」 〈因果応報・三世〉 

最初にことわっておかなければなりません。私は仏道のドシロウトです。その上で、古文読解のためにどうしても必要な仏教思想について述べたいと思います。平安から、特にも中世、たまに近世の文学作品の背後に流れている仏教思想について理解していれば、試験において圧倒的に有利です。ヨーイ、ドン。他の受験生と同じスタートをきっても、スタートラインがすでに違っています。早稲田大学、上智大学など、設問の対象にもよくなります。とにかくおさえなければいけないのは「因果応報(いんがおうほう)」思想です。

 

因果応報…「因」=原因。「果」=結果。「応」=漢文の再読文字「まさに~べし」。「報」=「むくゆ」

「因と果とは応に報ゆべし」=原因と結果とは必ず報いるはずのものである。

 

悪因悪果(悪い原因は悪い結果をもたらす)、善因善果(よい原因はよい結果をもたらす)、が仏教思想の根幹です。そこで出てくるのが「三世(さんぜ)」の思想です。前の世(さきのよ=前世)→この世(現世)→後の世(のちのよ=来世)です。生きとし生けるものは全て、生まれ変わりをくりかえして「苦」をあじわいます。赤ちゃんは生まれると「オギャーオギャー」と泣く、それは「この世に生まれてきて苦しいよー」といって泣いているのだ、生まれて苦しい、年老いて苦しい、病んで苦しい、死ぬとき苦しい、四苦(しく)=生(しょう)老(ろう)病(びょう)死(し)、文字どおり「四苦八苦」しながら一生を終えるのですね。「生きるとはすなわち苦なり」というのが仏教思想の基本です。なぜ苦しむのか?それは前世で悪い行い(悪因)をしたからなんですね。人は一生をとおして苦しみ(悪果)をあじわい、前世の悪因を帳消しにしていきます。まあ、悪因の借金を返す発想なんです。生きるにあたり、なんてネガティブな思想でしょう。

それに対して、一生が苦しみの連続、だったら人は当然、救いを求めますね。「来世では何とかして救われたい」(古文では「後の世はいかですくはれむ」と展開して口語訳が問われるポイントです)と、来世に望みをたくします。来世で幸せ(善果)になるためには、生きている間に善い行い(善因)を積んでおかなければなりません。いま、一つでも善い行いをしておけば、それが来世でハッピー(善果)となっておとずれる。まあ、来世にそなえて善因の貯金をする発想です。死をむかえるのに、なんてポジティブな思想でしょう。だって、苦しい一生は終わって、ようやくハッピーになれるから。かといって自殺はいけません。最後まで生ききってきちんと苦しんで借金を返さないと、また来世に借金が残ってしまいますからね。

 

三世(さんぜ)


 

前の世(さきのよ) → この世       → 後の世(のちのよ)

  前世                 現世                  来世

 

  悪因              → 悪果(苦しみ)

 

                      善因                → 善果(幸せ)

 

                 ↓     ↓     ↓

          

               因 果 応 報

 

「三世」の「さきの世」「のちの世」が問われます(上智が出している)。また傍線部適訳の問題、選択肢を消すネタで使えます(早稲田で出している)。どうです?よくでてるでしょう。「さきの世」だから前にある方(来世)、「のちの世」だから後ろの方(前世)とまちがえないようにしましょう。(…というとひっかかるんだな、これが…)
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【2007/01/29 19:30】 | 古文のツボ | トラックバック(1) | コメント(0)
大学入試直前講座 『古文のツボ』 其の八
「和歌ってわかんない 8」 〈文学史〉

センター試験直前、「和歌ってわかんない」の仕上げに、和歌にまつわる文学史、「八代集」をやっておきましょう。

「勅(ちょく)」(帝の命令)によって撰集(せんしゅう=選んで編集)された和歌集を「勅撰(ちょくせん)和歌集」といいます。「古今集」から「新古今集」まで(ちょうど三百年はなれている)の八つの勅撰集を「八代集」といいます。「八代集」はとにかく頻出、その成立順序が問われるので、ここでおさえておきましょう。ちなみに『万葉集』は最古の歌集ですが、勅撰集ではないので注意しましょう。

 

  「八代集」

〈平安〉

・古今(こきん)和歌集(九〇五)

・後撰(ごせん)和歌集(九五一)

・拾遺(しゅうい)和歌集(一〇〇五)

・後拾遺(ごしゅうい)和歌集(一〇八六)

・金葉(きんよう)和歌集(一一二七)

・詞花(しか)和歌集(一一五一)

・千載(せんざい)和歌集(一一八七)

〈鎌倉〉

・新古今(しんこきん)和歌集(一二〇五)

 

ゴロで覚える「八代集」

古今 ゴシュゴシュ金曜しか洗剤使えないよ 新古今。

とおぼえましょう。ゴ(後撰)シュ(拾遺)ゴシュ(後拾遺)金曜(金葉)しか(詞花)洗剤(千載)です。『新古今集』のみが鎌倉時代であることに注意しましょう。

 

 『古今和歌集』

【勅を発した帝】

・ 醍醐(だいご)天皇(「延喜(えんぎ)の帝」などと呼ばれる。)

【撰者(せんじゃ=編集者)】

・紀友則(きのとものり)

・紀貫之(きのつらゆき)(「土佐日記」作者、「古今集」の序文、「仮名序(かなじょ)」を書いている)

・凡河内躬恒(おおしこうちのみつね)

・壬生忠岑(みぶのただみね)

【主な歌人】 〈六歌仙(ろっかせん)=『古今集』を代表する六人の歌人〉

・在原業平(ありわらのなりひら)

・小野小町(おののこまち)

・大伴黒主(おおとものくろぬし)

・喜撰法師(きせんほうし)

・僧正遍昭(そうじょうへんじょう)

・文屋康秀(ふんやのやすひで)

【ポイント】

一番きかれる文学史事項。勅を発した醍醐天皇が問われます。

撰者四人、六歌仙六人、どちらもきかれますが、選択肢は常にこれらをゴッチャにして出してくるので、撰者と六歌仙はきっちり覚え分けておきましょう。

とにかくきかれるのが紀貫之の「仮名序」です。和歌は人を幸せにする力がある、という文脈には何度かふれてきましたね。

「力をも入れずして天地(あめつち)を動かし、目に見えぬ鬼神(おにがみ)をもあはれと思はせ、男女の中をも和(やは)らげ、猛(たけ)き武士(もののふ)の心をも慰(なぐさ)むるは歌なり」

ホラ、古今の「仮名序」は、当時の和歌に対する価値観を要約してくれています。説話、歌論など、和歌のすばらしさを言うときに「仮名序」が引用され、設問になる、といったパターンです。とにかく一番出る!


 

『後撰和歌集』

【撰者】

・「梨壷(なしつぼ)の五人」と呼ばれた撰者達の中に清少納言の父、清原元輔(もとすけ)がいる。

【ポイント】

「清少納言→枕草子」をつっこんでもしょうがない、清少納言をつっこむなら、父・元輔が問われます。で、『後撰集』もつっこまれるというわけ。

 

『千載和歌集』

【勅を発した帝】

・後白河(ごしらかわ)院(「今様(いまよう)」〈七五調四句形式の歌謡〉を主に集めた『梁塵秘抄(りょうじんひしょう)』編集)

【撰者】

・ 藤原俊成(としなり)(「五条三位(ごじょうのさんみ)」と呼ばれた。歌論に『古来風体抄(こらいふうていしょう)』がある)

【ポイント】

「このような形式の歌を何というか→今様(歌)」というのがきかれます。七五調四句って、ほとんどの校歌がそうでしょ?なじみ深いところでは阪神タイガースの「六甲おろし」、もとをたどれば「今様」なんですね。『梁塵秘抄』は意外によく出題されているので注意が必要です。

五条三位は和歌の神様、古文の中でよく引き合いに出される人物です。で、『千載集』がつっこまれます。

 

『新古今和歌集』

【勅を発した帝】

・ 後鳥羽(ごとば)院

【撰者】

・藤原定家(さだいえ)(藤原俊成の息子。歌論に『近代秀歌(きんだいしゅうか)』『毎月抄(まいげつしょう)』がある)

【主な歌人】

・ 西行(さいぎょう)(『新古今和歌集』の中で歌数が一番多い。家集(個人の歌集)に『山家(さんか)集』がある。

【ポイント】

とにかく西行がきかれます。全文学史の中で一番きかれるのではないでしょうか。西行は日本の詩歌におけるアイドルなんですね。

ちなみに、定家の歌論もよく問われます。定家の歌論は「きんた」「ま」、とおさえるとよいでしょう。でも、決して声には出さないで下さい。
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【2007/01/19 15:06】 | 古文のツボ | トラックバック(2) | コメント(0)
大学入試直前講座 『古文のツボ』 其の七
「和歌ってわかんない 7」 〈和歌評価〉 

今回のテーマは和歌の評価です。和歌をめぐるコミュニケーションには以下のパターンが考えられます。

 

・「贈答歌」・・・歌を詠みかけられたら必ず返歌でこたえる。和歌は二つでワンセット、という展開。

・「連歌」・・・上の句(五七五)を詠みかけられたら相手は下の句(七七)をつけなければならない。その反対、下の句(七七)を詠みかけられたら相手は上の句(五七五)をつけなければならない、もあり。

・「題詠」・・・何か題を与えられて、それについて和歌を詠む。だいたい目上の者が「○○を題にて歌つかうまつれ」→目下の者が和歌を詠む、といった展開。題が掛詞になる場合が多い。

 

いずれにせよ、和歌をめぐるコミュニケーションにおいて、和歌が評価される条件は以下の二点です。

 

1、すぐに詠む。

2、与えられた題、おかれた状況を巧みに歌に詠みこむ。

 

で、先にも見てきたとおり、和歌が評価されると「かづく(四段・下二段)」、愛するものが帰ってくる、といった展開をみせるわけですね。和歌が評価される文脈をよく注意してみてください。「やがて」「ほどなく」「~するより、」(すべて「すぐに」の意)といった表現がだいたいあるはずです。贈答歌なら相手の和歌を、連歌なら相手の上(下)の句を、題詠なら題をふまえているはずです。もし掛詞が問われたなら、まっ先にこれらをさぐってみるべきです。で、さらにレベルをあげますよ。これら二点を一語にまとめれば「当意即妙」です。

 

和歌評価=当意即妙(すばやく機転をきかせて、その場にうまく対応すること)

 

とおさえましょう。受験生の多くが気づいていないし、またそれについて指摘している参考書もあまりありません。が、実はよく出題されています。しかも配点が高い。ほとんどの受験生は何がきかれているかもわからずボンヤリ解答していますね。「なぜ帝にほめられたのか」「なぜ罪が許されたのか」「なぜほうびをもらったのか」「なぜ男は帰ってきたのか」、バリエーションはさまざまでしょうが、「メデタシ、メデタシ」になった理由が問われているのです。和歌をめぐる文脈である以上、必ず「和歌」について述べている選択肢を選ばなければなりません。上記の二点が書いてあるか、あるいは選択肢の中にまんま「当意即妙」とあります。国立大学受験者など、記述解答の場合は、上記の二点を文脈に即して書いてもよし、あるいはどんなに字数が長かろうが、「当意即妙」の一語を入れて解答文を書けば、満点をもらえるでしょう。頻出して配点が高く、おさえるべき点は一点「当意即妙」…オイシすぎると思いませんか?まもなくセンター試験ですが、出るといいですね。

ちなみに、「臨機応変」と間違える人がいます。「臨機」はよいとして、「応変」はまずいだろうと思います。

   世の中はすむとにごるで大違い

     ハケに毛がありハゲに毛がなし

「変」な歌もあるでしょうが…。
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【2007/01/11 09:50】 | 古文のツボ | トラックバック(3) | コメント(0)
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谷村 長敬(たにむら ちょうけい)

Author:谷村 長敬(たにむら ちょうけい)
1965年生まれ。立教大学大学院修士課程修了。在学中、赤坂憲雄先生に師事。院生による共著に『「注文の多い料理店」考』。お茶の水ゼミナールで国語全般担当。テキスト(現代文・古文)、小テスト(年間3000点分)の作成にたずさわる。2006年、「ワークショップ フットプリンツ」創業。現代文と小論文を並行して演習する講座をはじめる。趣味はスキー。

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